最近、仕事終わりに

 

駅から母と一緒に帰ることが多い。

 

 

わたしの帰宅時間に合わせて、

 

母がスポーツジムから帰ってくるからだ。

 

 

 

わたしとしては一緒に帰れる時間が

 

じんわり満たされて、楽しみになってきている。

 

 

 

わたしと母は、

 

毒親と娘程ではなかったけど、

 

それなりに確執があった。

 

 

 

というか、

 

どのお母さんでも課題である

 

ミスコミュニケーションの範囲ではあったけど、

 

その不満が今でも時々込み上げて来て、

 

感情が爆発してケンカになることもある。

 

 

 

それは大抵、

 

わたしが子ども時代に満たされなかった

 

悲しい記憶が消化できずに

 

未だにくすぶっていたりするのもあるし、

 

わたしが極端に素直になれない

 

甘え下手だったからだということもある。

 

 

 

 

その証拠に

 

わたしは小1の頃からかぎっ子だったのだが、

 

人に頼ることや甘え下手が高じて?

 

入学早々、帰りの集団下校の帰宅コースが

 

自分の住んでいるエリアと微妙に被らないと知ると、

 

自分一人でさっさと帰ってくる子どもだった。

 

 

 

「先生に言っても無駄だ」と悟ったのか、

 

当時から妙にあきらめの早い子だった。

 

 

 

母親は自営業の祖母の店を手伝うため自宅にはおらず、

 

かと言って店に帰るのも狭い場所だったので、

 

結局一人で過ごすことになっていた。

 

 

 

今ではかぎっ子や親が共働きは珍しくないが、

 

わたしの時代は割とお家にいるお母さんが多く、

 

集団下校で迎えに出てくれるお家の子が、

 

羨ましく思っていたこともあった。

 

 

 

 

だからわたしは母親と一緒に帰るという経験を

 

味わったことがない子どもだった。

 

 

雨が降っても迎えに来てくれるという母親ではなかった。

 

今考えると、自営業で抜け出す方が痛手だと分かるが、

 

当時は子ども心に冷たい親だとも思っていた。

 

 

 

 

そんな子ども時代を埋めるかのように、

 

今日も仕事中にLINEが来て

 

駅の改札で待ち合わせて帰ってきた。

 

 

わたしの幼い私が、心の中でとても喜んでいた。

 

一緒に買い物をして、おやつを買って帰ってくる。

 

あの頃したかった経験を今、

 

大人になったわたしが叶えてあげている。

 

 

 

 

そして何回か待ち合わせしているけれども、

 

一度たりともピッタリと会えたことも無く、

 

今日も改札を出てお互いどこにいる?と電話を掛けている。

 

私たち親子の意思の疎通はまだまだならしい。

 

 

 

 

 

 

 
 
 

 

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