日本をでてから
とにかくやることばかりで
何日かがすぐに過ぎた


1週間ほどたった頃
あるものが必要になって

街に探しに行くことになった


友人に行ってみようかと言ったら

他の日ならいいけど
その日はどうしても動けないという

それなら

他にも用事をすませてこようかな
他の場所で探し物をすることにした



そうだそうだ!
そういえば 円を両替しないと

いけないんだった


ふだんと違う行き方で移動し

換金したあと


まだ時間に余裕があるし
友人がいいと言っていた
フットマッサージのお店に行こうと思った

お店はちょうどオープンの時間だった
ラッキー!と思っていたら

マッサージ師さんが手をぬく人で
はずれかなー

10分も早めに終わらせようとしたので
《まだ時間あるよ》と

足の裏を押してもらった

目をつぶっていたら
《終わりました》

起こされたら

まだ5分しかたってない

面倒なので もういいかと思ったけれど
《まだ5分残ってるよ》といって

時間までやってもらった

ま いっか!

こういうこともあるよ


これから探しに行くもののことを

考えながら歩きはじめた


はじめて通る道だったので
《そっか こことつながってるんだなー》

と思っていたら


前方から

バイクにのった彼がやってきた
スローモーションのようにみえた


《えーー!》
自分がなんと言ったのか覚えていない
バイクだから 

ぴゅーっと行っちゃったらもういないかな
振り返ったら

少し行ったところで停まって

こっちをみていた
《いつきたの?ゆうべ?》といった

そんなはずないじゃん
先週 朝でるんだよっていったのに
忘れるー?
と、思いながらも
《先週きたよ》といった

《お客さんから電話があって

早く呼び出されたんだよ!

行かないとならないんだ
どこいくの?お店にくる?》という


《きょうは探し物があるんだけど

お店にいくんなら一緒に行く》
バイクの後ろに乗っていこうと思ったら
《ヘルメットがないんだよ 

ここ警察がうるさいんだ》という


ちょっと話したかったけれど
ほんとに急いでいるようだったので 

《じゃあ、また!》 

行こうとしたら


《お店にくる?》

って聞かれたけれど
探し物がどうなるかわからず

《またあとで!》といって

わかれた


やったー!
おたがいに

イレギュラーなシチュエーションで
あわせてもらって

にやにやが止まらかった♪

それは

こーんな広いごちゃごちゃしたところで
ばっちりのタイミングで会えたこともだけど

実は 前から

彼のバイクに乗せてもらうところを

想像していたからだった

バイクのタクシーにのるとき
《そうだ!いつか彼にのせてもらおー!!》

って思っていた


だけど

ヘルメットのことなんか考えていなかったもん
ほんとにおしかった☆


その日の探し物は

意外とすぐに見つかって余裕だった
さっきの流れもあるし

彼のところにちょっと寄って行こうと思った


タイミングよく入り口のところには

ちょうど彼がいた


《こんなもの探してきたんだよー》

ちょっと話をしていたら 思い出した


そうだ!

《あまいもの好き?》

ってメッセージが既読無視だったから

《空港からメッセージしたんだよ。

なにが好きかわからなかったから聞いたの》

というと《あまいのは好きじゃないかなー》

どうでもいい話をしているうちに

 

お店のなかでやることがあったらしく

《好きに見ていってね!》と行ってしまった

わたしもついていくと思っていたらしい


仕入れをしてもいいんだけど

べつにしなくてもいい状態

 

無理に何かにこじつけてしか

会えないのも嫌だし

お店でしか会えないのも

もう嫌なの

声かけようと思ったけど

もう届かない


まいっか! 

エスカレーターにのって上にのぼっていたら

後ろで大きな声がした 

彼だ! 

戻っておいで!といっているのか

いっちゃうの?といっているのか

よくわからない

 

手をふっているので

そのまま手をふって帰ってきた


やったー!
いろんな意味で嬉しかったーー


けれど 
《あれ?まだ扉はひらかないの?》
という、落胆もあった


天は 

ものすごーく急いでいる雰囲気はあるのに
同じくらい 慎重に慎重を重ねて 

プロジェクトを進めているんだなという印象だった