朝起きると大雨。
それでも父は、会社に行くと聞かない。
まだ、施設退所して2週間。
会社に行くという父を追いかけ、朝ご飯も食べずに電車に。2カ月入院、2カ月施設と4か月も会社にこなかった。定期券が1月で切れているのを見て、不思議でならないらしい。父にとっては、過去はすべて空白の時間だ。
認知症もひどくなっているので、電車の中でも、私が隣に座っていたのをわすれて、顔を見て驚く
こっちが驚くよぅと思いながら…
駅に着くと横なぐりの雨。
雨の中、病み上がりの足でふらふらと坂道を登っていく。
認知症で何もかも忘れても、会社のことだけは忘れない父。何より大切にしてきたからだろう。
会社についても落ち着かない。
でも、会社に行く道を決してわすれていないことに驚く。
隣の会社の方が、留守の間、連絡を下さりよくして下さった。ご挨拶に行くと、帰りは危ないから、車で送って行くから声をかけて下さいと。何て優しい方なんだろう。
食事に行くと、お店の方が覚えていて下さり、私が、生姜焼きをたのもうとすると、「いつも、唐揚げ定食ですが、大丈夫ですか?と。」
慌てて、唐揚げ定食に変更。父が一人でくるだび、いつも気にかけて下さってた方だ。あー、こんな風にして、父は、皆さんにみまもられてたんだなぁと。
家では、いろんなことをするたび、母に怒られる。会社では、思う存分好きなことをして欲しい。