中学受験をする際に、英検対策をどの時期に中断するのか、いわゆる「やめどき」について悩む声をよく聞きます。
英語・英検を利用しないで中学受験をする際に、どの段階、どの時期を区切りにするのかはしばしば話題に上るテーマです。
今回は中学受験をする際の英検対策のやめどきについてポイントをお伝えします。
時期の設定
従来型の英検(本会場・準会場)で受験をする際には、英検は年3回実施となります。
毎年度6月、10月、1月 となりますので、中学受験対策が本格化する前に区切りをつける場合には6月、遅くても10月となります。
3級以上のインターネット受験(SCBT)の場合にはより幅広い日程の選択が可能です。SCBTの場合は同時期に複数の受験が可能になりますので、夏休みなどに集中的に対策してみるのもよいでしょう。無理なく、集中できる日程を狙うのがポイントです。
目標レベルの設定
どの級で区切りをつけるのかもある程度決めておいた方が良いでしょう。以下の表は英検準2級と2級の違いを示したものです。
この2つの級の間に2025年度より新しい級「準2級プラス」が新設されますが、その背景には「2級から内容が社会的、かつ物事を多角的にとらえる内容の出題となり、準2級までの内容から難易度が飛躍している」ということが挙げられます。
簡単に言えば、2級からは急に大人っぽい、難しい文章や単語が出るようになる、ということです。
英検の英語レベルの目安
英検準2級までは「生活英語」・・・日常の生活で使う単語レベル(具体的な内容)
英検2級からは「学習英語」・・より社会的で複雑な内容を扱うレベル(抽象的な内容)
※準2級と2級の難易度ギャップを埋めるために、2025年度より準2級プラスが新設される
2025年春に小6のタイミングの場合、中学受験が迫っているこの時期に新設の準2級プラスに挑戦するのはあまりお勧めはしません。
また、中学受験を「帰国子女枠受験」をする場合には、多くのケースで「英検準2級を取得しているレベル」の英語力をもっていることが基準となります。
英検準2級では「日常的に使われる具体的な内容」の英語が問われますので、小学生にとっても「高い志であるけれど無理のない」目標となるでしょう。
また、多くの中学校では英検3級以上を取得している生徒を「英語が得意な子」としています。
中学に入ってからの安心材料としたい場合には「3級」を目標にし、それを取得した時点を「やめどき」とすることはよい区切りとなるでしょう。
大事なのは話し合い
結局のところ、どの時期、どのレベルを「やめどき」とするかはそれぞれの生徒さんによって異なります。
ご本人が「挑戦したい」と思えるレベル設定と、無理のないスケジュール設定を、話し合いによって決めることが大切です。
また、万が一合格に至らなかった場合には、そこまでの努力を必ず評価したうえで、いったん中断した後の再開のイメージをきちんと描いてから、区切りを迎えるようにしましょう。