蒼空の霽月

蒼空の霽月

もう何でもあり。

剣と蝶とインテリア。

骨髄指定難病・心疾患・どっちの風呂にも入れない人(先天性疾患)/なのになぜか生命力はある、ただの武術修行者のおっさん/何かと医療に見放されているので、何かと自力で維持しています/人様のお役に立つことは書いておりません m(_ _)m
ご質問?かな?をいただいたので、その《入り口》のお話。
どの単語を当てるかでジャンルが変わってきそうですが、ヘンな話として書くなら、やっぱりここは『第六感』ですかね。

まずね、第六感は不思議な特殊能力ではありません。
誰にでもあります。

たとえるなら、腹筋を割るのと似てる(笑)。

腹筋なんか、本当は誰だって割れているんです。
ただ脂肪に埋まっていて、表からは見えないだけ。

つまり、もとからあるそれを、鍛えて表から見えるようにするかどうか。だけ。
みんな最初から持っているんです。


僕の感じる第六感とは、簡単に言えば五感(視・聴・嗅・味・触)の総合力です。
五感が研ぎ澄まされていく過程で、それぞれの解像度は少しずつ高くなり、感じ取れる範囲もより深く、強く、繊細に、縦横斜め奥行きにも広がっていきます。

そして無意識下に落とし込まれたそれが、意識せずとも総合的に働くと、人の目にはやたらと勘のいい人に見えたり、不思議なものが見えているかのように映るらしい。


僕の最初の剣の師匠は、おそろしいほど勘の鋭い人だった。
東日本大震災が起こった日、普段は刀掛にかけてある十振ほどの真剣を、なぜか朝のうちに全て引き出しにしまったそうだ。
僕の地域でもそれなりに揺れたから、もしそのままにしてあったなら、真剣は全部床に落ちただろう。

「普段から引き出しにしまったりするんですか?」

「しない」

「なんでその日だけしまったんですか??」

「なんとなく」


(T▽T)


たぶんねえ、空の色なのか雲の様子なのか、はたまた電磁波的なものを感じ取ったのかは分からないけど、師匠の五感が無意識にいつもと違う何かしらの違和感を察知して、無意識に適切な行動を選んで取らせたんだと思う。


つまりは、人間がもともと持っている五感の延長線上にあるもの。
それが第六感なんだと思います。


(ちなみに僕が動植物と送受信しあっているのは、おそらく生物が発する微細な電気信号です。そんなにファンタジーな話ではないのだ)



さて、五感を高めるといっても、アントシアニンをとりましょうとか、アロマセラピーを始めましょうとか、そういう話ではないですよ(T▽T)

今、あなたの周りには何がある?

ガラスの器に反射する淡い光
すりガラスの窓の向こうを横切っていく昆虫の影
重ねた紙のそれぞれに少しずつ違う白
空のあそこだけ雲が薄いのかな、少し明るい

遠くを走る電車の音
風に木の葉がこすれるざわめき
冷蔵庫の小さな機械音
3軒向こうの家が玄関の鍵を回している
鳴いているのはムクドリとハシボソガラスとアオマツムシ

ボールペンの黒いインクと紙の匂い
あ、どこかで猫がおしっこしたw
植木鉢からは湿った土の香り
隣の家の乾いた洗濯物の柔軟剤のにおい
テーブルに置いたコーヒーの香り

歯磨きをしても玄米の余韻は口の中でほんのり甘い
コーヒーの苦味と甘味と酸味

肌に触れる服の感触
スマホが指にピリピリする
頬に感じる空気の動き
コーヒーカップのざらっとした質感 重さとぬくもり


得意じゃない感覚があっても大丈夫ですよ。
我々にはひとつの機能のマイナスを他の機能を突出させることで補う能力がありますから。
生まれつき不備だらけの僕が言うのだから間違いない(T▽T)


そうやって自身を取り巻く世界を五感を使ってじっくりと味わってみよう。

まずはそこから。


はい、ヘンな話おしまい(笑)。