ヴァラナシへ出発当日
O氏のリクエストもあり
街の音楽街へ出掛けた照れ

私もマントラのテープが
切れそうだったので
新しい物を買いたかった

楽器屋でシタール奏者の
ブッターディティア ムケルジーの
テープを買ってシタールを弾かせて
貰って居ると


O氏が私の弾いているシタールに
妙な感心を示して

これって直ぐには弾けないよね?
って.....

まぁ2か月習えばO氏なら
ベースやれるんだから
弾けるんじゃないかな!

何処で習えばいいの?

カルゥでもカト(カトマンズ)でも
何処でも教室は在るよ!

ってまさかキョロキョロ

ヤル気満々のO氏を止める者は居ない目
早速シタールを物色し始めたガーン

シタールって云ってもデッカい
ドゥドラ ヴィーナから
チトラ ヴィーナやサラスワティ ヴィーナ
両端にカボチャの付いたものや
共鳴弦も色々だから
一回演奏会に行ってから決めた方が良いよ!



そっかぁ、なんか誘われるんだよね照れ
とO氏を余計に挑発してしまった笑い泣き

観ていた店主がシタールの指に挿す
ミズラーブ(針金のピック)と
名刺をくれた

ちゃっかり勧誘している店主のオッさんに
マントラのテープが無いか聞いたら

店よりも露店の方が沢山出ているよグッド!
殆どコピーだけどね

って事で露店の在る隣の通りで
お気に入りのテープと同じ物を探す照れ

O氏はオッさんと盛り上がっているので
一人で探す中
サイババグッズの店に出会して

アッタァ!これコレラブ
サイババのガヤトリーマントラ両面60分!
聞くと本物で120ルピーだと言うえー
高いがカセットデッキでどデカイ音で
聴かせてくれたので買ったニヤリ

サイババのガヤトリーマントラは
発音も音程も一番沁みて良い照れ


街の喧騒の中
ラジカセの割れる音の
ガヤトリーマントラが流れ
通りすがりの知る者は
オーム シャンティ シャンティ シャンティ
とマントラの最後を唱える者も居る照れ

人の波紋が交錯するここにも
光の共鳴があるんだなって
アイコンタクトにナマステが深かったおねがい
共時ここにあり照れ

楽器屋に戻り
多分散々オッさんと盛り上がって
いつのまにかチャイ友になっていた
O氏を連れて宿に帰るニコニコ

不要な荷物は預かってくれると
有り難い言葉に甘えて
大きなバックパック一つに荷物を揃えて
タクシーを呼んでハウラー駅にニコニコ



20時出発の
ヴィブフチエクスプレスまで後二時間
チケットを購入してプラットホームの下見
露店のサモサを食べてチャイをして...



駅のチャイは陶器の小器でする
同じグラスはケガレの観念で使わない
飲んだら地面に投げて割って土に還す
理にかなった伝統だ照れ
ハウラー駅の様に大きな駅だと
一旦バケツに入れるウインク


そんな内に始発回送で
ヴィブフチ号は来た

二等スリーパーに潜り込み
O氏と向かいの上側寝台に

荷物を枕代わりにチェーンで鍵かけ
シルクのシュラフを毛布代わりに
準備OKグッド!

ビスケットを齧りながら旅の無事を願い
O氏と盛り上がりながら
ヴィブフチエクスプレスは定刻
20時カルカッタ ハウラー駅を出発ウインク

列車は裸電球の街の灯りを消し去り
漆黒の大地へと飛び出し更に加速DASH!
周りの乗客も盛り上がり飽き
其処此処で眠り始めた...

O氏も自前のウイスキーの小瓶で夢寝ぐぅぐぅ

私は線路のリズムで音の妄想の中
時折踏切る警告音も参加して
ミレニアムに作ろう自作アルバムの
一曲を頭の中で描いていた...

漆黒の中にシルエットが大自然を...
大河の川面を眺めてみせる...
虫達の囁きもあちこちで通りすぎる
乾季の広大な大地...

ヴィブフチエクスプレス...
エクスプレス...
Express...
表現....................びっくり!!

そうかぁ去年から断片で...
朝日や夕日で瞑想してる時に来たメロディおねがい
チトワンのジャングルで来たあのメロディおねがい
みんなここで線におねがい面に立体に空間におねがい
こんなところで.....このタイミングでねぇおねがい
そうかぁおねがいそうかぁ照れ

ここからSavannah  Expressが
完成し始めた爆笑

漆黒に相対に動かない夜空を眺めながら
まるで降って来たかの様に
チャイムコールの様な5音のループが
頭から離れなくなって....
妄想が一つの世界に成ったおねがい
その時空を植え付ける様に
頭の中でリピートしながらも
いつしかうたた寝をはじめ.....ぐぅぐぅ



1999  12.27  ヴィブフチエクスプレスより


続く