せみの声が鳴り響く外。山中幸助は部屋で外を眺めている。幸助は落ちこぼれの高校2年生である。落ちこぼれといっても、通っているのは全国的に有名なエリート高校。頭の切れはとてもいいが、学校で出される課題の量が多く勉強についていけなくなった。今では、勉強するのもやめ、成績はいつもビリ。まじめな性格は捨てて、とてもはじけている。
幸助はアイスを食べながら呟く「ひまー。なにもすることねーし。勉強はやりたくもないし・・」みじめな自分にも、あきあきしていた。残りのアイスもすべて食べ、大の字になりベットに倒れこんだ。「ふぅーー。」そのまま、うとうとし眠ってしまった。
しばらく眠っていると、急にそれは起こった。はじめは耳鳴りだった。耳鳴りによって目が覚めた。が、なんと目をあけることができない。体に力を入れることすらできない。幸助は思った。「か・・金縛り?」しだいに、耳鳴りが弱くなっていくと同時に、体に力を入れることができるようになっていった。幸助は思わず立ち上がった。「なんだ、今の感じ・・。」幸助の体はかなり疲れていた。一回の金縛りでかなり体力が奪われたのだ。何とか、落ち着きを戻した。そして、もう一度、ベッドに倒れこんだ。すると、また急に眠たくなってきたのだ。そして、また眠ってしまった。今度は最初の時より激しい金縛りに襲われた。なかなか治まる感じはない。幸助の体力だけがどんどん奪われていく。そのとき幸助の頭にひとつの映像が浮かんできた。・・・世界中の人々が恐れている。なにかとても大きなものに恐れている。それに立ち向かう20人ぐらいの人々。そして、争い続けている暗い世界。英語で何か大きく書かれている「ブラックサファイア カンパニー?」・・・その時その映像は途切れた。それと同時に金縛り状態からも開放された。幸助は立ち上がる体力すらない状態だった。「なんだ、今のは・・」思わず呟くのだった。