翌日祐介は仕事が休み。朝から天神にやってきて、買い物をやっていた。

お腹もすいてきたころ、アクロス福岡周辺を歩いていると、祐介を呼ぶ声がする。

「郷田君!!お久しぶりです!!覚えてますか??ボランティアになかなか参加できなくてすみません!!」

ボランティアを通して知り合った大学生の女の子が友達を連れて声をかけてきた。

彼女たちは、就職活動真っ盛り。

「おー、久しぶり!!就活??」

と尋ねるとこう答える。

「はい!!会社説明会がちょうど終わったところでしたからご飯を食べてわたしたち帰ろうとしてたところなんですよー!!」

「へー、そうなんやー。」

「わたしたち、天神に来たら絶対行くカフェがあるんです。そこでご飯食べようとしていたところなんです。よかったら郷田君も一緒に行きませんか??」

「おー!!いいねー!!ちょうど俺もメシ食いに行こうとしてたとこだったんだよ。」

「よかったぁー。一人より二人、二人より三人。ご飯は人が多いと楽しく食べれますよね。」

「そうやね!!」

三人は天神のとあるカフェに来た。

「いらっしゃいませー。おー!!祐介!!久しぶりやん!!しかも両手に華、うらやましいな。彼女たち見たところ就活生やろ??」

「え??知ってる人なんですか??」

「ああ、中学時代の同級生さ。」

祐太がそのカフェで働いているではないか。

「君たちも、ちょっと俺たちの昔話に付き合ってくれや。」

「ちょうどわたしたちも暇だったのでもちろんいいですよー。」

昔話が始まった。祐介の過去を知った大学生たちは驚愕した。

「そうだったんですか。それは辛かったでしょうね。」

「ああ、俺が祐介を助けるために先生呼んでも、結局全ての責任は殆ど祐介だけのせいにされて、本気で先生たちや奴らをぶち殺したいと思ったことはないぜ。しかも未だにネットにそれを書き込む奴がいるのが驚きというか、呆れて物が言えないよ。祐介の好きだったとされる女の子もネットで言いたい放題の上に、なりすまし事件の犯人も全て祐介のせい。何の罪もない祐介がなんでこんな!!」

「お気持ち、すごく分かります。郷田君もすごく辛かったでしょ。」

「うん、俺も正直言って奴らを殺したいくらいの恨みがあるよ。でもね。そんなことしても、憎しみが憎しみを呼ぶだけでしょ??そうなるなら、別の方法で奴らを見返したい。それに、俺は受けた傷を傷で返す行為は絶対にしたくないし、そういうの俺嫌いだから。」

「郷田君、強い方ですね。あれだけ酷い目に遭われてるのに、それを痛みで返さないなんて、優しい!!すごく優しい!!」

「それが祐介なんだよ。痛みを痛みで返す行為、そういうの絶対に望んではない。やられたらやり返す行為を絶対にしない。そんなことしても俺も思ったっちゃけど、ただの子供の喧嘩の延長線上やん。それに祐介って、サスペンス系の話とかミステリーとか、人が傷つく話そういったのも苦手で嫌いなくらいやけん。」

「へえーそうなんですね。」

「それに、そんなことしても、時間の無駄。」

「ホントその通りですね。」

「昔から祐介のそばに君たちみたいな優しくていい子達がもっとたくさんいたら、祐介もこんなに苦しまなくて済んだのに。その意味じゃ、祐介も運が悪かったんだよな。」

「昔のように、ヒーロー風吹かせる正義感のある人がいればよかったんでしょうけどね。」

「今は間違った正義を持ってしまった人もいるぐらいやから。今思えば俺らの時代からおかしくなってたのかもな。」

気がつけばあっという間に夕方を過ぎて夜も七時を回る。

その日の休みは懐かしい人物との再会で一日を終えた祐介だった。


(23)に続く。



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