ついに再開してしまった祐介と小夜子。


さらに友達の加奈もいたことで逃げられない空気全開。


「祐介君ははじめましてですね。わたし、さよの友達の加奈です。樋口加奈です。」


「ああ。初めて会うね。・・・・・・ってか、まっさかここまで来るとは思わんかった・・・・・・!!」


「さっき逃げたよね。酷いなあ。言いたいことがめっちゃあったのに。でもいっつもここに来てるって情報を知ってたから、思いきってここに来たの。」


「大方、フェードノートだろ??」


「うん。見つけられた時はビックリしました。」


ここで、祐介は衝撃の真実を知ることになる。


「言いたいことって、大体分かるよ。煮るなり焼くなりなんなりしやがれ。」


「・・・・・・!!」


「大方あのフェードノートのなりすましのこともあるんだろ。あの犯人俺だって言いたいんだろ??それから、ネットで書き込んでること本当だって言いたいんだろ??言いわけしなくていいよ。」


祐介はもう、リアクションが怖くてすごく震えていた。


そんな祐介を加奈が一蹴する。


「あんた・・・・・・!!さよがどんな想いで今ここに来てるのか分かってんの??あんたのためにここに来てるのよ!!あんたが、あんな話書くからため込んでた想いをぶつけにここに来てるのよ!!」


「俺が言ったのはそんなんじゃなくて・・・・・・真実を言いたいのなら、言ってって話。なにも、投げやりで言ってるんやないし、それにこの子・・・・・・小夜子はそんな人間じゃないはずなのは俺も分かってる。それに、もしすべてが本当ならば・・・・・・それは悔しい。でもね。もう過ぎたことじゃん。過ぎたことをいつまでも恨んだりはしないよ。それに、小夜子の言ってることが本当だったしても、俺はこの子を恨んだりはしない。だから安心して。」


不器用でもすごく優しい祐介の気持ち。その気持ちが2人に伝わってきていたのだ。


そんなとき、加奈の携帯に電話がかかる。


「あ、ごめん!!わたし用事があったんだった!!やっば、遅れる!!行かなきゃ!!」


加奈は小夜子に囁いた。


「頑張って!!祐介君はすっごく優しい!!だから、大丈夫よ。気持ちを頑張って伝えて!!」


こうして、加奈は帰っていった。


小夜子の訴えが祐介に突き刺さる。


「あのね・・・・・・まず小説の出版、映画化おめでとうございます。わたし、このまま犯人にされたくなくて、あの掲示板の書き込みで、内心すっごく祐介君が恨んでいるような気がしてあんな本書かれて・・・・・・わたし絶対言わなきゃって思ってたの。」


「うん。ありがとう。」


そして祐介は、衝撃の、悲しい真実を知ることに。


小夜子は目に涙をためていた。


「まず、祐介君を悪く書き込んでいたネット掲示板の話・・・・・・あれ、わたし、書きこんでるようにみえてるし、実際そう思ってますよね。」


「ああ、そうだな。本人だと名乗るぐらいやから。」


「言ってすぐに信じてもらえるかは分からない。でもねすごく言いたかった。わたし、わたしは・・・・・・あんなこと書いてないよ!!あんな酷いこと書いてないよ!!」


なんと、小夜子は掲示板の書き込みを否定したのだ。そういえば最近ニュースでネット掲示板の書き込みについてこんなことを言っていたのを祐介は思い出した。


本人になりすまして、本人が言っているように書き込む人もいるから最近怖い世の中になってきたと。


「・・・・・・!!」


それに祐介は気がついた。この子は、もともとリアルで人の悪口を言わない優しい子だったことに!!


まだ小夜子の訴えは続く。


「わたしのフェードノートのページに出てきたなりすましの話。わたし、祐介君を犯人だと思ってるように言われてるけど・・・・・・わたし、疑ってないよ!!祐介君のこと、疑ってないよ!!」


「そうだったのか。確かに、すぐに信じろって言われても信じられないな。でも、言ってくれてありがとう。でも、俺は小夜子があんな子じゃないっていうの、前から知っとったけん大丈夫。」


祐介の優しさが、小夜子を包み込んだ。そして、気がついた。


小夜子は裁かれるべき加害者ではなく、守られるべき被害者だったことに。


小夜子も、なりすましに遭っていた。最初は祐介の気持ちに気づかなかった小夜子。しかし、2作も小説のヒロインにされてしまったら、さすがに祐介の想いに気がつくのは目に見えていた。


「やっぱり本当の小夜子は、すごくもろくて弱い子だったんだ。」


そう確信した祐介は、小夜子と和解した。


しかしその矢先、突然の悲劇が襲いかかることを、2人は知らなかった。気づきもしなかった。


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