いつもの日々が過ぎていく。
社会人はいつもどおり会社に出勤する毎日、学生は学校に登校する毎日をすごしている。
この物語の主人公、牧延彦もその1人。
延彦は福岡市内にあるソラリアステージで働いていた。
そんな2009年の冬のある日。
延彦は仕事が終わると、理不尽な異動命令を告げられる。
それが元で体調を崩した延彦は会社を辞めてしまった。
そして、心療内科の門をくぐった延彦は、医師から病気を宣告された。
「うつ病、パニック障害、不安障害の疑いがあります。」
ただ医師の説明を呆然と聞くことしかできなかった延彦は驚きを隠しきれなかった。
病気を宣告されてかれこれ半年がたった。
2010年6月。
家でゆっくりと過ごしていた延彦は薬や、医師のお墨付きもあり、病気は回復しつつあった。
そして、テレビを見て、同じ24歳になろうとしていた青年の頑張りを見た。それだけでなく生活費も底を尽きかけようとしていたこともあり、またさらに、大学まで通っていたこともあり、その集まりの飲み会で、仕事の話をするみんなの話題にのりたかった延彦は、
「自分も早く社会復帰したい。」
そう思うようになった。
そんな6月の中旬。延彦は親にそれとなく言った。
「俺は、働きたい。」
その一言を聞いた親は、延彦に、
「福岡市のエルガーラホールに就職支援センターがある。そこを頼るといい。再就職は厳しいかもしれないけど頑張れ。」
と親も前向きだった。
そして数日後、延彦は就職支援センターの窓口に電話をし、7月の中ごろの土曜日に就職相談の予約が取れた。
こうして茨の道となるだろう延彦の就職活動が始まるのだった。
(2)に続く。