ついに始まったインターンシップ。
涼人、明美の2名のお世話になる事務所は筑紫野市の辺鄙なところで、自分の家にいるような感じだった。
ちなみに日程は、日曜日は必ず休みで、それ以外に平均2~3日来ない日を決めていいとの事だった。
しかし明美は自分の都合を優先させて、旅行だの遊びに行くだのわがままばかり言って特別日程になっていた。集中講義に行くことは別にいいとしても。
涼人は基本は集中講義に行く日と大学に用事がある日以外は特に何の用もなかったので、8月の末に集中講義に行く週は、それを優先させた。
涼人の日程は、週に4回インターンシップ、隔週に1度大学で宅建講座の補充講義が基本だった。
インターンシップに行く日は、インターンシップに行って、それが終わったら天神までのぼって、ぶらついたあと、駅前の喫茶店。
行かない日は、総合図書館で宅建の勉強をするか、大学で宅建の補充講義があるならそれを優先させた。
そして、総合図書館で勉強した後は駅前の喫茶店でコーヒーを飲みながらくつろいでいた。
そう。涼人はインターンシップをやりながら宅建の勉強をしていたのだった。
最初、インターン先での仕事は、ハウステンボス研修のような仕事が中心で比較的楽な仕事だった。インターン先では話が盛り上がるものの・・・
反面、そのひたむきさや、涼人の事務所の人間からの人受けのよさや無遠慮な態度に明美は不満を抱いていた。
そしてインターンを初めておよそ1週間後、一緒に担当の女のインターンシップのスタッフと共にインターンシップをするのだけど、そこで明美の不満が爆発する。
「ふざけないで。あんたそんなんでいいの??」
「何あの態度??」
などと攻撃をしてきたのだった。さらに追い討ちをかけるかのように、後から講評が担当スタッフからメールが来たのだけど、そのスタッフからも酷いもの言い。
(何で俺がそこまで言われなきゃいけないんだよ!!)
(俺はただ、向こうの言われたとおりにしてるだけだ!!)
(あんたらにどうこう言われる筋合いはない!!)
しかも、その日の休憩中、こんな話になった。
インターン先の事務所の人間が、涼人にこんな質問をした。
「女の子と2人きりになったとき、神崎くんは女の子押し倒したりとかできる??」
比較的、下ネタに・・・
「そんな度胸ないですよー。」
などと答えると3人から・・・
「えー!!!」
などと驚かれ・・・
「そんなんで大丈夫なのか??」
などといわれ、明美と担当スタッフの2人からは・・・
「このままじゃ一生独り身だよ??」
などといわれてたことも思い出した涼人。
(ふざけんな!!大きなお世話だ!!)
などと思いながら、もう2人をこっそりお局呼ばわりするほどになっていた。
気分的にも落ち込んでいて、宅建の勉強も1日する気になれなかった。
その日は1日、コーヒーを片手に喫茶店で物思いにふけて終わった。
その日から、恐怖心を持っていた涼人。
インターン先に1人で行くときは怖がらずに自分のいいようにやれたけど・・・
2人のときは怖くてやれなくなってたし・・・言いたいことも言えなくなっていた。
ただただ、明美のほうを窺いながら、怯えながら仕事をしていたのだ。
そしてしばらくして、ジャージを準備するようにインターン先の人から言われ、準備した。
というのも、事務所で作ったビラを筑紫野市民の家を1件1件回ってポストに投函する仕事が待ち受けていたからだった。
夏場で暑いけど・・・
動きやすい服装のほうがいいということだった。
そして8月下旬からはこれが中心になるとのことだった。
そしてビラ配りをはじめ、しばらくして集中講義に打ち込んで・・・
難なく終えた後はすぐにインターンシップに戻って・・・
そして9月の頭、久々に会う仲間やスタッフと会うのが楽しみな中間報告会が開かれるのだった。
(36)に続く・・・
