「よーい、はじめ!!」


教師の始まりの合図。机には薄っぺらい冊子とマークシートの記入用紙。


そしてその場にはクラスメイトはじめ、高校の受験クラスに在籍してる生徒たち。


そう。この日は公開センター模試の日だった。公開模試は土曜日か日曜日の学校が休みの日に月に1度程度やってるものだった。中には費用がかかるものもあるけど、費用は学校が全部負担するものだったり、会場が学校じゃなかったりするものもあった。


例えば久留米大学だったり、福岡、天神の河合塾だったりと。


当然涼人も出席。試験の出来はというと・・・


まぁ、普通ってところかな。ただ、日本史だけは記憶力があって強引に覚えたりなどして特殊な覚えかたしてた涼人にとっては得意分野になってて・・・


日本史だけは高得点を毎回取っていた。反面国語の現代文が苦手で、大苦戦していた。国語の現代文が国語の問題のメインだったからというのもあって苦手だった涼人にとっては苦痛だった。


古文や漢文はそれなりに出来てるんだけど、メインじゃない分プレッシャーになっていた。


英語は幸利と勉強してたこともあって半分は解ける程度だった。


そうそう、麻衣の高校で6月にあるといっていた文化祭も、涼人は行く気があったかどうかはわからないが、時間が無い上に、どうしてもはずせないセンター模試の日がその日とかぶってたのでいけるわけも無かった。


おまけに麻衣の高校は小郡にあるし、高田や谷口とつるんでる奴も麻衣の高校にはいたから、涼人にとっては時間や金があったにしても行くのは苦痛だっただろう。


そんなこんなで時間が進み7月になった。


7月といえば涼人の誕生日が近かった。18歳、成年まであと2年。当たり前か。


誕生日の日が土曜日で、その日はセンター模試の日だった。


誕生日を知ってるクラスメイトや幸利、しおりからは・・・


「地獄の誕生日だな。」


「せっかくの誕生日なのにね。」


「休んじゃえよ。」


などという声もあがっていた。


しかし誕生日であれ、模試があるのは仕方ないことなので、当然受けなくてはいけない。涼人はそう割り切っていた。


そして涼人は誕生日の翌日に1人で天神に遊びに行く計画も作っていた。幸利やしおりも誘ったほうがよかったのだろうけれども。


そのころの涼人は相手の都合も考えたりして、誘いたくても誘いきれなかった。天神に行くその日、事件が起こるのだけど、それは置いておいて・・・


センター模試前日であり涼人の誕生日の前日でもあった金曜日。


放課後課外は1時間で終わった涼人のクラスでは、下校ムードに。


幸利のクラスも同じく放課後課外は1時間で終わった。


そんな時、幸利と高校近くのコンビニでばったり。


ちょっと話すことになった。


(11)に続く・・・