放課後、涼人は普通に帰ろうとしていた。


しかし背後から誰かに身体をつかまれ、涼人はいきなり突き飛ばされた。


原口たち3人だ。


しかも人気のないとこに無理やり連れ込まれ・・・


更に取り巻き賀男女問わず10数人。


そう。昼間の事件の件で完全にムカつかれていたのだ。


「何目立ってんだよお前。」


「お前のような奴が目立っていいと思ってんのかよ??」


ふくろ叩きだった。見る見るうちにあざだらけになる涼人。


「調子乗るなよおら!!分かってるのか??あ??」


血を吐き出す涼人。


「やれ、もっとやっちゃえ!!」


「あはははは、死ぬって。」


「こんな奴死んでも誰も悲しまないだろ。」


「そりゃそうだよなー。」


薄れゆく意識の中だった。


大きな声がする。別の方向からだ。


「おい!!お前ら、何やってんだ!!」


「神崎君、大丈夫!??」


「何でこいつここで調教してるのバレたんだ??ちっ・・・ほっといてももうこいつ死ぬだろうからな。みんな!!ズラかるぞ・・・!!」


「次調子乗ってみろ??覚えてろよ??」


原口や相田たちはみんな逃げていった。


「おい!!大丈夫か??キミ!!」


やってきたのはたまたまやってきた高校の卒業生の先輩たちと購買部のおばちゃん、清掃員、そして昼間犬に襲われかけた女子生徒だった。


女子生徒の名前は神田しおり。1年の生徒で、今後高校を卒業後も涼人にちょくちょく関係してくる女の子だけど、それはまた後の話。


涼人は先輩からのウケがよかった。その先輩たちは世話になった教師たちに挨拶に行くとこだったのだ。


先輩たちとしおりに連れてかれ、保健室に。


治療と診断の結果、幸い軽い怪我ですんだ涼人。


そして清掃員と購買部のおばちゃんは・・・


「あれは明らかに犯罪ですよね。」


「そうですよ。あれは立派な傷害罪です。」


原口や相田たちがやったことは立派な犯罪。犯罪だけどあいつらはその事実をもみ消すのがうまかった。


そしてやっと涼人はしゃべれるようになって・・・


「う・・・うう・・・」


「あ・・・あの・・・大丈夫ですか??」


としおり。保健室の先生は・・・


「ここまであなたを運んできてくれたのはしおりちゃんと、この高校の卒業生数人よ。」


「ホント、派手にやられたもんだねえ。」


そんな話を聞いて・・・


(俺は生きてるんだ・・・)


そう実感した。


そして帰りは途中までしおりと一緒だった。


「あ・・・あの、今日はありがとうございました。あと、あの人たちのやってることは立派な犯罪です。先輩は悪くないですよ。そして先輩は1人じゃない。みんないるから・・・思いつめないで下さい。またお話しましょう。じゃ、また。」


何とか家に帰りついた涼人。やっぱり親も今日の傷のことでとやかく言ってきた。


その日はたまたま金曜日。


明日は土曜日、学校も休み。だが今日の昼間の高校での件は高校内部だけに広まってるわけではなかった。


久留米市内でも、最悪の展開になることを涼人はそのとき何も知らなかった。


(5)に続く・・・