マインドフルネス
今、巷で大流行している瞑想をベースにしたプログラムです。
と、言っても正直、よくわからないですよね。
瞑想と言うと、
静かな部屋で座禅を組んで、
目を瞑って、
自分を内観する行為。
何も考えず、何も感じず、
心に浮かんだことや心の目に見えたものをそのまま受け入れる。
そういった訓練を日々繰り返すことによって、
本当の自分に気づく。
それを「気づき」と言います。
グーグルやヤフー、アップルといったIT先端企業では、
社内にマインドフルネスルームを設置していて、
社員は、一人一人のペースでその部屋に入り、だいたい5〜10分間瞑想します。
中には30分もいる人もいます。
それも全て個人のペース。
そういった行為を日々繰り返すことによって、
本当の自分に気づいていく。
そんな感じのことです。
でも、わたしは、
瞑想だけがマインドフルネスではないと思っています。
自分を内観できる、
気づきに一番出会える、
時間、瞬間、場所があればその時こそがマインドフルネスなのです。
公園の散歩中、ジョギング、楽器の演奏中。
何かに集中している時、頭の中に思考一切がなくなり、
頭の奥底にずっとしまいこんでいたものが、パッと閃く瞬間。
そんなこと、ありますよね。
それです。それ!
実は、わたしも約半年間、マインドフルネスの講座に通い、学びました。
その過程でふと、
気づいちゃった。
それは、
俺にとってのマインドフルネスって、
料理やん!
だったのです。
東京に出てきて一人暮らしを始めてから32年、結婚してから25年間ずっと作ってきました。
料理を作っている時、
わたしはその都度、
自分についてのたくさんのことに気づきました。
例えば、
わたしは学生時代、3年間、焼肉屋の厨房でバイトをしていました。
焼肉屋は肉を切るだけではありません。
焼肉屋にはたくさんの炒め料理があり、
実にたくさんのスープ料理があります。
基本的にガスコンロの火は常に5つくらいは常に全開で点いている状態なので、
厨房の中は、四十度以上の蒸し風呂状態でした。
焼肉屋だから、料理を作るだけではありません。
網を洗う作業もあります。
まあ、これが大変。
すごく大変。
手だけでなく、腕全体の力が尽きてなくなってしまうほどの力を入れて洗わなくてはなりません。
繁盛店だから、料理を作りながら、合間を見てどんどん網を洗っていく。
だから、厨房に入っている8時間、全く休みがないのです。
全身が油まみれの汗まみれになります。
厨房だから、汗まみれなんて言ったら、
今の時代だったらかなり問題になると思いますが、
その当時は、そんなことを言ってられないくらい、忙しかった。
でも、スーッと心の中からきつい、しんどい、早く終わりたいと言った患いごとが全て消えて、
全くの “無” になる瞬間が必ずあったのです。
その瞬間だけ、なぜか体の汗も引き、肌がサラサラになるような感覚があって、
周りが全て無音になって、体だけがものすごく機能的に勝手に動く。
そして、自分以外の周りが全てスローモーションで動いているように見える。
それほど、わたしの動きが周りの誰よりも完璧に近い動きをしているということなのです。
その動きをもう一人の自分が少し高いところから俯瞰して見ている。
そんな感覚です。
それが、
5つのガス代の全てを使って同時に5種類の料理を作っている時
例えば、ランチタイム。
キムチチゲとカルビクッパ、コムタンスープ、焼肉チャーハン、トッポギの注文が同時に入る。
考えている暇はありません。
そんな時、使うフライパンや食材、調理時間、味見をする順番、出す順番などの全てを無意識のうちに瞬時に判断し、調理に入る。
5つのガス代の火をほぼ同時に入れて、フライパンや鍋を動かす。
この時、ガス代周りの気温は軽く四十度を超え、顔には唐辛子やにんにく、各種調味料混ざった熱い熱風が下から顔に吹き上げてきます。
むせるほどです。
でも、
心はスーッと落ち着いていく。
頭は何も考えず、目はオーケストラの指揮者のように左右別々に動く手の動きを冷静に俯瞰している。
自分の完璧な動きに思わず見惚れてしまう。
料理を全部出してしまって、ひと段落した途端に、どっと汗が吹き出てくる。
その時間が約20分だとすると、
それがわたしにとってのマインドフルネスだったのです。
そして、
はっきり言えることは、
マインドフルネスの状態で作った料理が一番美味い!
これは間違いありません。
では、次回は、
どうすれば、家庭料理でマインドフルネスを実践できるか?
に、ついて書きたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。