
[(写真)タイの小島にて]
わたしの旅のはじまりは25歳。とても遅かった。
高校生くらいからどこか遠くへ行きたいと思いたっては
北海道から沖縄の離島まで、一人で全国各地を電車やバスで転々と旅行していたが、
それはあくまで日本国内だった。
お金がないこともあったけど、単純に私が「とてもびびりで、慎重派」だからだ。
英語も話せなかったので、海外なんてとんでもない!と思っていた。
けれど、今思い返すと、日本国内の旅行なんて、女の子一人で若かったとはいえ、
まったく「旅」ではなかった。
そこには何のハプニングもなかったし、人生を変えるような出来事もなかったし、
「ここじゃないどこかへ行きたい!」と思って出かけるわたしにとっては
そこは結局、わたしの知っている景色にしか見えなくて、とても退屈だった。
再就職をして10年ぶりに田舎に戻ったとき、はっきりと思った。
「このままじゃ、退屈すぎて生きていけない」
このままじゃダメだ、とはっきりと感じた。
でも、そう思ったわたしが、まず最初にしたことは
HISに海外航空券を取りにいくことではなく、情けないことにNOVAに行く事だった。
よく旅慣れた人はいう。
「行けばなんとかなる」
「誰かが助けてくれる」
「勢いでいっちゃえばいいんだよ」
そんなの無理!
だって、なんとかなるっていうけど、言葉も話せないのに、一人で行くのに
どう楽しめっていうの?
誰かが助けてくれる事をあてにするなんて他力本願すぎやしないか?
そんな勢いなんてあるんだったら、もっと他の人生歩んでる!
だから、わたしは、まず英語を勉強した。外国人に慣れなくちゃ!と思った。
必死に「一人海外旅行の不安」を打ち消せるように、勉強した。
もしかしたら、ちょっと前に好きだった男の子がアメリカ帰りだったことも
あるのかもしれない。
それから1年後、ふとしたきっかけで海外に5年も住んでしまったわたし。
今では知らない国にも一人で行くし、
海外の街で友達と現地集合なんていうことも普通にやってしまえている。
でも、あの時の自分が馬鹿だったなーとは思わない。
びびりのわたしには、「旅」に出るにはそれなりの覚悟と努力が必要だった。
こんな慎重派の旅人が一人くらいいてもいいんじゃないか。
そう思いながら、次行く国のガイドブックを2冊も買い、熟読する昼下がり。