道央の保存蒸気機関車めぐり、14機目は三菱鉱業美唄鉄道旧東明駅跡に保存されている美唄鉄道2号機です。
美唄鉄道2号機
1919-11月:三菱造船神戸造船所製造 自社発注
1972-5月: 廃車
1919-11月:三菱造船神戸造船所製造 自社発注
1972-5月: 廃車
夕張鉄道に続き、北海道の私鉄蒸気の訪問です。この美唄鉄道2号機は、国鉄4110型と同形の自社発注機で美唄市の指定文化財となっています。4110形は、1912年にドイツから輸入された4100形を元に、日本で設計を改良して国産された機関車で、基本的な機構面では4100型を踏襲しています。
この機関車の一番の特徴は動輪が5つの「E」型の急勾配路線用のタンク式蒸気機関車であること。奥羽本線等の主要幹線の急勾配区間で運用されました。国産機関車でEとなると、この4110型と戦後に代替機として開発されたE10しかありません。そして4110もE10も、全国で1機だけの保存機(個人所有はのぞく)、本当に貴重です。
はじめて見た4110形は、実に特徴あるスタイルです。従輪がなく片側に5つの動輪、動輪の配置巾がほぼ機関車の全長といった感じで、まさに鉄の塊です。正面はシリンダ部分からそのまま煙室扉につながる、何となく愛嬌のある表情です。「2」だけのシンプルなナンバープレート、スリーダイヤモンドの銘板も特徴的です。
機関車の状態も良好、貴重な4110形=美唄鉄道2号機を見ることができて、本当に良かったです。
※2014年9月6日訪問
※2014年訪問数 78機
※累計訪問数 339機
※2014年訪問数 78機
※累計訪問数 339機