​国立近代美術館の常設展

 竹橋駅を出ると江戸城内堀に面した美術館が

 あります。企画展を観ると2,200円ですが

 常設展だけなら500円で5室の素晴らしい作品を

 観ることができて、さすが国立美術館の所蔵品は

 違うなと思います。


 5月の展示品を調べたら観たい作品が数作あり、

 九段下の九段テラスでアフタヌーンティーした後

 歩いて来ました。


 私が見たかったのは藤田嗣治自画像と長谷川潔の

 作品とパウル・クレーです。


 常設展はエレベーターで四階に上がり、まず

 加山又造の鶴をモチーフにした琳派の屏風。

 山種美術館にも素晴らしい屏風がありますね。




企画展が始まってからも常設は観られるので

8月25日までは2倍楽しめますね♪


  ​独特な世界観の作品

 

 パウル・クレー「花ひらく〜〜」1925年


 クレーにしては暗い色を使っていますが

 淡いピンクと濃いピンク🩷外側のエンジ色は

 蕾から花が咲いた様子を感じられます。




  パウル・クレー 「 破壊された村 」1920年




 


  長谷川潔はパリに留学した後にフランスで

  使われなくなった版画の手法を独自の方法で

  復活させました。この作品がその例です。



 こちらはメゾチント銅板版画です。

 いかにもパリの風景を描いて若さを感じる作品。



 そして孤独に過ごしたパリで無機的な静物画を

 量産するようになります。長谷川潔と言ったら

 鳩のオブジェや球体など命のない物をモチーフに

 した作品が殆どですね。


 この不思議なモチーフと背景の黒の色味に

 とても惹かれます。パリから一度も帰国せず


 このような哲学的とも感じられる作品を残した

 長谷川潔は同時期に人気だった藤田嗣治とは

 交流しなかったようです。


 何か孤独な心と日本の墨を感じさせる黒🐦‍⬛

 藤田嗣治の乳白色とは対照的ですが構図と

 黒が特徴の版画を観ると心が落ち着く。


 6枚出典されていたのですが5室にこの3枚が

 中央の柱に展示してあるのを観ただけで残り

 3枚は観られていません。かなり量が多くて。



 もうすぐ始まる企画展のリストにデュフィの

 作品があるので「青のデュフィ」とマチスを

 観て、常設展の長谷川潔の3枚を探すのも

 初夏の楽しみ😊になりました。


 常設展に良い作品があるので国立の美術館には

 行く気がおきます。2,600円でどんな作品が

 あるか分からない最近ですから〜


 画家の紹介や工芸品の歴史をテレビで

 観ることが多くなりました。






 このモダンな日本画は速水御舟です😊

 晩年の作品でしょうか?面白い❗️



 こんな出会いがあるから常設展でも充分に

 満たされた時間でした。500円でガラガラの

 空間で素晴らしい作品を観られる常設展✳️


 リストがありますので観たい画家の展示が

 ある時は是非行きたいですね。