Windows 10は新たに「設定」を加えて、Windows 3.x時代から続いたコントロールパネルからの移行を進めている。だが、整合性に欠ける部分が見受けられるのが現状だ。その1つがWindows Vistaから加わった「場所」と、Windows 10の「場所の保存」である。
Windows 10から加わった「場所の保存」
PCが個人の道具となってからというもの、常に悩ましいのがストレージの管理方法だ。当初はユーザー自身がすべて管理していたものの(保存フォルダやその分類方法、ツリー構造などをユーザーが決める)、Windows時代に入るとドキュメントフォルダーなど特定の役割を持つフォルダーが固定されるようになった。データ管理の一部をWindowsが手助けしていると考えられるだろう。この仕組みは、PC初心者でもファイルを整理しやすくすると同時に、冒頭で述べたストレージ管理の制約を生み出すこととなる。
多くのアプリケーションは既定の保存先としてドキュメントフォルダーを選択するため(Windows 8.x以降はOneDriveフォルダーが指定される場合も増えた)、必然的にシステムドライブの空き容量をひっ迫する原因となった。この問題を解決したのが、Windows Vistaから実装した「場所」である。特定のフォルダーを別ドライブに移動(リダイレクト)することで、システムドライブの空き容量確保やファイルサイズを気にすることなく、ユーザーファイルを保存できるようになった。
マイクロソフト オフィス 2013 インストール
「場所」はWindows 10にも引き継がれているが、他方で似た役割に見えるのが「場所の保存」である。こちらは「設定」の「システム\ストレージ」に用意されたドロップダウンリストから、PCに接続したドライブを選択するだけのシンプルな仕組みだ。
移動できるフォルダーの種類
Windows 10の「場所の保存」について述べる前に、「場所」について触れておこう。基本的な操作方法は下図のとおり、ダイアログの操作に慣れたユーザーであれば難しくないが、冗長であることは確かだ。
ちなみに、これらの結果は、レジストリの「HKEYCURRENTUSER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders」キーに保存される。そのためエクスプローラー上で移動したフォルダーを見ると、いかにもそこに存在する様に見えるものの、実体は存在しない。
office 2013 professional plus
Windows 10では、以下のフォルダーが移動可能だ。タブレットなどシステムの空き容量が小さく、SDカードで容量不足を補っている環境では、下記にフォルダーに対して移動操作を行うとよい。誌面が尽きてきたので、続きとなる「場所の保存」については次回述べることにしよう。
Windows 10の移動可能なフォルダー
- AppData(Local)
- AppData(LocalLow)
- AppData(Roaming)
- Libraries
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- Printer Shortcuts
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