HM323ホンダCB500fourベースで吸気2、排気1の気筒あたり3バルブに750CCまで拡大されたエンジンを搭載し、ノーマルの48馬力からほぼ倍近い87馬力までチューンされたCB500Rです。
黄色のゼッケンは故隅谷守男選手の手によってルマン24時間レースに出るために用意された予備のマシンと思われます。もう1台のマシンは練習走行で隅谷選手とともに転倒クラッシュし、隅谷選手は帰らぬ人となりました。
動態保存されている証はクランクケース下のオイル受けのバット。なみなみと漏れてましたw
エンジン後部のハンガーあたりに323のフレームの面影がありますね。
そしてヘッドはスペシャルな3バルブに、キャブはティクラー式のケーヒンCR。
隅谷選手のヘルメットと鈴鹿サーキットのコースレコードのトロフィーです。TZ750などと伍してのコースレコードですから、いかにCB500Rがコーナリングマシンであったのかが証明されましたね。
もう1台のCB500Rは1974年の日本GP750セニアクラス3位に入った隅谷選手のマシンです。スポークにアルミリム、CB750のキャリパー、シートカウルのバッテリーが排され、ヘッドライトなどの灯火類のないスプリント仕様になっているのが、ルマン仕様との違いです。細かく見るとリヤスイングアームやショックも異なりますね。これはコレクションホールで初めて見ました。収穫でした。
もてぎのGPコースをぜひ走らせてみたい1台です。
そしてこれは1974年にソルトレイクで速度記録に挑んだホンダホーク。レコードブレーカーはCB750Kのエンジンの2丁掛けをターボで加給して280馬力。時速464.6㎞をマークしました。
ちょっとこれは乗りたくない。恐ろしそう~てか日本じゃ走らせる場所はないねえ・・・
これはご存じ初代グリーンモンスター、カワサキH1R。ようするにマッハ500ベースのRacerですね。
美しいダブルパネルのツーリーディングブレーキ。細い出口のEXチャンバー。ライムグリーンのカラーなどが特徴的です。このころのRacerはみなこんなスタイルでうんと後方に乗るのが一般的でした。
そしてCB750Racerが3台登場。
キャンディオレンジのゼッケン2は1970年のデイトナに挑んだ4本メガフォンマフラー仕様。
プラモデルにもなっていますから有名なマシンです。
クリームイエローのゼッケン10は1972年のデイトナを走ったヨシムラクラウスホンダ。これもアメリカで活躍。長いシートカウルと集合排気管になっています。
ゼッケン15は1973年のデイトナ200マイルレースで日本人初の6位入賞を果たした隅谷選手のマシンです。
1977年の欧州選手権を6戦全勝で席巻したRCB1000。76年もチャンピオンを取りましたが、重さが弱点であったため、チタンなどを多用してなんと30㎏も軽量化したという。
ベースはCB750Kシリーズでしたが、エンジンはツインカム4バルブになりボアストロークアップで1000CCにもはや別物です。
そしてこれがCB750F、900Fのベースになったことはあまりにも有名なことです。
以外にも、シビエのロードランプはロンパリに外を向いています。正面だけではなくシケインやヘアピンなどでも曲がる方向を照らすことを狙ってのロンパリなのでしょう。
そして一番意外だと思ったのは、キャブがCRのようなレーシングキャブではなくCVキャブなんですよ。これもピーキーな大出力ではなく、フラットトルクで扱いやすく、長時間戦い続ける耐久Racerならではの装備なのでした。
解説プレートを見ても1000CCで120馬力ですから。カリカリではないというのがわかりますね。
ゼッケン5のほうが表に出されてエンジン始動の儀式をやりました。スペンサーのFより静かでしたね。レッドゾーンも323のノーマルと変わらない回転域ですね。
音源はこちらに https://youtu.be/jBvAOnZiVRo
眠くなりました。今日はこの辺で・・・