外へ出る足が重いのは
ドアを開ける腕が重いのは
おはようと言うこの口が重いのは
全てたった一つのことにある
自分の足に鎖を巻いたのは誰
逃げすら選べない私は
真に何を望むのか
病んでるんだ
きっと病んでるんだ
ただ疲れたとしか今はもう言えなくて
何が原因だったのかさえ消えてしまった
今私を支配しているのは
逃げ出そうとして自ら捕まった中途半端への重い責任
この鎖を打ち砕いて
この場所から逃げ出したなら
本当に青く広がる世界を臨めるというのですか
居心地のよかったあのころを思い出して
結局地面を返してと泣き叫ぶでしょう
逃げ出すことを望んでも
足が離れてくれないのは
そんな未来を見越しているから
やりたくないとだだこねて
やってきた今に情けないと呟いて
そんなくだらない一小節の繰り返し
ねぇ 見えてる世界は選んだの?
見せられてるの?
だって涙も痛みも消えない
まぶしすぎる光が痛いよ
まだ私は元になんて戻れない
どうやって足を動かして
どうやって息をしていたのか忘れてしまった
大人になんてなれないよ
ついさっきまで気付かなかった
絵の具を垂らしたような赤い実が緑を彩っていたこと
葉のグラデーションがあんなにもきれいに秋を告げていたこと
透き通るような黄色にそら色が映えること
見上げなければ世界はシルバーに照らされて
いつかこの肌は血を流し朽ち果てるのだと思っていた
私はおいてけぼりのまま
うずくまったまま
世界の速さにはついていけない
それでも私に仮面だけを要求して
その声に愛を感じなくて
イヤダイヤダとすべてを拒否した
それ以外の声にようやく起こされて
はやくこの訳もわからなくなった痛みよ消えてくれと
ほんの少し願えるようになった
私をひっかく声はもう二度と受け付けないけど
その両腕のぬくもりだけ信じていてもいいですか
神様
神様
もう少しで消えますか
この頭痛も
のどを通らない圧迫感も
ため息の度に暗くなる景色も
もう少しでおわりますか
いつもみたいに笑って
昨日を許せる私になれますか
明日を愛せる私になれますか
痛みを脱した時
私は大人になれますか