《愛の歌》

あなたの些細な噂を聞いて
静まりかけていた水面が
また波打ち始めた
尽きることのない脈動

期待してしまう癖
一行に治らない
「叶うとでも思ってるの?」
愚問だ
現実が見えているからこそ
そこに隠れている幸福をすくい上げられる

想いを紡ぐことも
悲しみの滴を天へ還すことも
全てが幸せの証であると思うと
嬉しくて嬉しくて
そっと想いを口ずさんだ
喜びの温もりも
笑顔の傷跡も
そんな憂いさえをも含んだ甘い旋律は
あなたに捧げる愛の歌


からりと晴れた空から
一滴を見付け出すように
あなたから私への想いを掴みとることも
不可能に近いのだと
私はようやく認め始めた

けれど私は
想いが刻む鼓動が好きだった
あの感覚を忘れてしまう前に
再びリズムをこの体で感じられたら…

震える手を纏う不安も
冷たい涙も拭い捨てて
世界の流れに身をまかせる
風のビートにのり
心も体も弾ませる
そんな心地良い旋律は
笑顔届ける恋の歌


たどり着く場所は違うトコロ
それでも決して悲しいなんて思わない
二人の想い出を嘆いたりしない

聞こえるよ
あなたの鼓動
囁く声
響く音
全て
それはあなたが奏でる命の歌


熱い涙も
抑えて震えた泣き声も
今では美しき調べとなる
無音の世界で見付けた
自然と溢れ出る旋律は
幸せ愛でる愛の歌



*空っぽだった私を満たしてくれた、二人で奏でた旋律は。未来をも彩る恋の歌*