不完全な切り紙細工 -22ページ目

不完全な切り紙細工

 誰も聴く人がいないのに歌いつづける歌がある
誰も見る人がいないのに踊りつづける踊り手がいる
誰も読む人がいないのに書きつづけられる言葉があって
不完全な切り紙細工を幾つも幾つもつなげていけば
そこに何かの絵が生まれるものと願う鋏がここにある









 
 
 回生の

 快晴の青い空

 やっと本格的な蝉の声

 頭の芯まで入り込み

 寄せ波のように響く

 その声で

 死力の限りに鳴くがよい

 数年以上の地中暮らしの一生の

 青空の下で今燃え上がる

 いのちの最終楽章を



 蒼穹に輝く真白な雲にも届けよと










 

Set on a Hill by Chad Lawson
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