事態はどんどん複雑になっていき
とても僕のようなシンプル・マインド人間には
理解できそうもないところまで進んでいった
そして今ここにはダフネはいない
そうして熱に浮かされているもう一人のダフネがいる
しかも事態は切迫しているとしか言えないのだけれど
それなのに僕はいつだったか
ダフネが庭で遊んでいて蜻蛉を見たときのことを思い出していた
ダフネはあのとききっと
蜻蛉になって飛んでみたいと想ったのに違いない
もともと素っ裸で遊び回っていることがあったダフネは
蜻蛉をヤブ睨みしていたけれど
そのまま手をばたつかせ始めて地面を蹴ったのだ
そして物の見事にそのまま芝生に墜落した
でもダフネは泣きも笑いもしなかった
そういう普通の感情は育たなかったのかもしれない
でも今ここにいる
もう一人のダフネには感情があるけれど
それもどこかで僕たちとは食い違う感情なのかもしれなかった
車の中で僕はそのことが気になり始め
ごく普通の女の子のようにも見えたダフネ2の
とてつもない体温について真剣に考えていなかったのかもしれない
全然シンプルとはほど遠くて
始まって以来読み通した人が誰もいない物語
そろそろ再開しようかなと思うこの頃です
そうそう関係ないけど僕はアール・デコが好き
