今や時の人の感すらある石丸さんですが、先日のそこまで言って委員会でメッキがはがれました。

 

石丸さんは具体的な政策を選挙期間中も披露することなく、国政を都知事選に持ち込むな、と言いながらもご自身も小池さんの批判をすることで蓮舫さんと変わらない政治でした。

 

「何か新しいことをやってくれる」という期待感を抱かせたのはあくまでもSNSを利用した手法だけでそういわれるので中身はありませんでしたし、それこそ根底から矛盾することを述べていました。

 

東京に人が集中することで地方が疲弊すると言っていましたが、東京をどのように魅力的な都市にするかについて具体策を何ら示さず、何か東京一極集中が悪いとばかりの論調でした。

 

委員会では竹田恒泰さんが、「都政をぼろぼろにすれば、みんな東京から逃げ出して地方へ勢力が分散する」という皮肉めいたことを言っていましたがまさにその通りです。

 

丸田佳奈さんは「若い人が東京へ来るのだが子供を安心して産み、育てることができるためには何ができるか」という質問をしましたが、回答はしませんでした。

 

泉房穂さんに対してはその明石市での実績を揶揄するような発言をし、猛反撃を食らいました。具体的に行った内容は泉さんのほうが数段優れたものを残していることを改めて視聴者は知りました。

 

総じて言えるのは石丸さんの論調はほとんど抽象的なものです。具体的なものはありません。抽象論を展開するので、抽象論で批判する人に対してはいくらでも反撃できるのです。山崎玲奈さんとのやり取りがその典型例で、山崎さんは抽象的な質問をしたので相手にされず、言葉遊びのような感じで一蹴されました。

 

石丸さんの口癖は「さっきも言ったと思いますが」というものですが、具体的な質問に対して抽象論で返答し答えた気になっているのです。それでは相手は納得がいかないのですが、その抽象的回答というのはいくらでもごまかし相手を惑わすことができるのです。

 

これでは実績を残した小池さんには勝てないですね。40代以上の人が小池さんに投票したのは、政治に関心を持ち家庭を持ち、社会人として実績を残す人を評価する価値観を持っているので当然の結果です。石丸さんが若い世代に受けたのはその選挙手法というパフォーマンスのせいです。

 

ちょっと話がずれますが、今は昭和アイドルなど1970~80年代の音楽の良さが再評価されていますが確かにそれぞれきちんとしたメロディーがある名曲が多いですが、最近はKPOPの影響で似たような曲調で、ただ女性グループのお色気ダンスを伴ない、心に残らない音楽が人気があります。なんかそういう中身の濃淡が、国民の投票姿勢に反映している気がします。人気があるのは一時的刹那的なものというところが似ています。

 

京都大藤井教授(あまり好きではない)の都知事選から憂う亡国論を橋下さん(どちらかというと好きなほう)が激しく咎めていましたが、これは藤井教授が正しいですね。

 

武田さん、丸田さん、泉さんはいずれも具体的質問をして、攻略していましたので石丸さんは返答に困ったのです。これは石丸さんが確かなビジョンを持っていないことを明らかにしました。