難題続き
翌朝、タウンまで買い物に行こうと車のエンジンをかけようとした時、僕は異常に気がついた。セルモーターが回らない。バッテリーが完全に駄目になっていたのだ。
友人に文句を言うと、いや、そんなことはない、オヤジは完璧に直したし、実家ではそんなことは一度もなかった。きっと昨夜の寒さで駄目になったのだろう、などとうそぶく。やむを得ず近くのオートショップに行き、僕は泣く泣く40ドル支払い、バッテリーを交換した。バッテリーが車の値段の4分の1もするなんて聞いたこともない!
もうひとつの難関は、保険料だった。保険会社と条件によって、大きく異なるが、いずれも200ドル以上で、僕の想像を遥かに超えた価格帯だった。車の値段よりも高くなってしまうのはあまりに馬鹿げている、と十数社の保険会社をあたり、ついに100ドルちょっとで契約できる会社を見つけた。
こうして一緒に苦労すると、ぼろぼろの車でも愛着は湧くものだ。いろいろな機会に乗り回した。驚くことに、このアメリカにおいても、「留学生が車を持つとは何事だ」などと非難する連中もいたが、僕はお構いなしに得意顔でデートや友人の送り迎えなどに使った。