感謝祭
Thanks Giving Day(感謝祭)が近づくと、僕がどこにも行くところがなく悩んでいるだろうと推察してくれたこの親友は、彼の実家で休日を過ごすよう誘ってくれた。
感謝祭、クリスマス、バレンタイン、イースターなど、アメリカの祭日は家族が中心となる。街中が人でごったがえす日本のクリスマスや、製菓会社の陰謀とも思えるような日本のバレンタインなどとは、大きく違うところだ。休暇を利用した独身旅行もいいが、家族の暖かさに勝るものはない。そんな暖かさを僕にも味合わせてあげようという、彼の配慮だった。
彼の家庭は非常に裕福で、一番上のお姉さん夫婦、婚約中のお兄さんとそのフィアンセ、幼い頃に養子として迎えた弟さん、そして一番下の妹さんとその彼氏など、豪華なリビングに全員が正装で勢ぞろいし、僕を笑顔で出迎えてくれた。大きな食卓に並ぶ銀の食器に盛り付けられたターキーやご馳走の数々を眺めながら、家族の絆というのユニバーサルなものだということを体感した。
僕は久々に、家族がこうして集う喜びの中に浸ることができ、日本の親のことを少し懐かしく思い出していた。