「ある日、ある女の人が幼なじみの男の人を誰もいない真夜中の静かな海へと誘い出したの。」
(?!…幼なじみの…?)
「だけど、その女の人にとってその男の人はただの幼なじみじゃなくて…。その男の人の事をものすごく好きなのに、変に内気で素直じゃない女の人は男の人に自分の気持ちを正直に伝えられない事をずっと悩んでいたの…。」
(これってやっぱり…?)
あゆみは俺の方へ視線を向けようとはせず、さらに言葉を続ける。
「だから、女の人はなかなか先に進めない自分の中に何か刺激があればって考えたの。いろいろと考えた結果、もし…誰にも邪魔されないような所で2人きりにでもなれたら…もしかしたら勇気が出せるんじゃないかって…。」
声を震わせ、言葉を詰まらせるあゆみに、
「あゆみ…?」
俺はたまらず声をかけてしまうが、
「待って!まだ続きがあるの。」
強い口調で言葉を遮るあゆみだが、それでも俺の顔を見ようとはしない。
「…わかった、続けてくれ。」
「そして、もし2人きりになれた時は…その時には絶対に『好きです』って告白しようって事に決めたの。…そして今、こうして2人きりになれた。」
「…。」
「直也…私…直也の事が…。」
あゆみのその言葉を聞いた瞬間、俺は以前見た夢を思い出した。
内容や流れは全く異なる物ではあったが、頭の中で自然と合致した。
「あゆみ…そこから先は俺に続けさせてくれないか?」
「えっ?!」
あゆみは驚き、大きな瞳で俺の方を向いた。
「俺…上手くは言えないけど、あゆみの話に出てきた男の人、その女の人の事好きなんじゃないかな?」
「…どうして?」
「いや、好きなはずさ…そうじゃ無かったら、わざわざ真夜中に呼び出されて会おうなんてしないよ…。だから、その男の人ももちろん幼なじみなんかじゃなくて、1人の女性としてその女の人をずっと見ていたんだ。そして…その幼なじみの女の人が大きくなった今、はっきり自分の気持ちを伝える時…。」
俺は大きく息をつき、あゆみに肝心な一言を告げた。
「俺…あゆみの事がずっと好きだった。」
一瞬時間が止まったかのような錯覚を起こすような程、あゆみの答えを聞くまでの間が長く感じられた。
「直也…こんな私で良いの?」
「自分の事…『こんな』なんて言うなって…。」
あゆみの瞳に涙が溜まっていた。
「…あれっ?どうしてかな…涙が…。」
「な、泣くなって…。」
あゆみが照れてうつむくと溜まっていた涙があゆみの頬を伝った。俺は指でその涙をそっと拭った。
「あゆみには笑顔が一番似合うんだから…。」
俺のその言葉にあゆみは大きくうなずき、笑顔を俺に見せてくれた。
「…学校でもいつも直也の事ばかり見てた。」
「あゆみ…。」
「他の男の子には少し手が触れるのもあまり好きじゃないけど…直也にだったら何をされてもいい…。」
あゆみはそう言うと、急に俺の身体にしがみついてきた。
あゆみの激しい鼓動が俺の胸へと伝わって来る。
「もっと…もっと直也の事を知りたい。」
その後あゆみは黙ったまま俺の目を見つめ続けている。
(俺の腕の中に瞳を潤ませたあゆみがいる…。)
自分の鼓動も激しくなっているのが十分に分かる。
それを感じたのか、あゆみは瞳を閉じて1度うなずいた。
その気持ちに応えるように、俺は優しくあゆみと口唇を重ねた。
「ん…。」
あゆみの口唇はとても温かく柔らかかった。
俺は緊張で身体を縮めるあゆみの細い肩を抱き締め、そっと声をかけた。
「俺もドキドキしてる。」
「うん…。」
「俺も…もっとあゆみを知りたい。」
「私も…もっと知って欲しい。」
お互いの鼓動が更に激しくなる。
「だけど…もう後戻り出来なくなるぞ?」
「えっ?どういう事?」
「これからは2人の歯車が少しでも狂ったら…もう2度と口も利けない程、気まずい関係になってしまうかもしれない。…それでもいいのか?」
「…うん。たとえ…たとえこの先、直也が私の事を嫌いになったとしてもいいから…。今のこの瞬間、私達がお互いを想い合っていた証として…1度でもいいから…抱いて欲しい。」
あゆみの言葉とは思えない程の大胆な発言に俺は驚いたが、それだけ本気であるあゆみの想いは言うまでもなく伝わった。
「あゆみ…1つだけ言っておくけど、俺はそういう事がしたくて『好きだ』って言ったわけじゃないからな?」
「そんな事…もちろんわかってる。」
夕日に照らされ、俺達の身体も真っ赤に染まっていた。
そんな中、俺達はお互いの愛を確かめ合った。
[続く]
(?!…幼なじみの…?)
「だけど、その女の人にとってその男の人はただの幼なじみじゃなくて…。その男の人の事をものすごく好きなのに、変に内気で素直じゃない女の人は男の人に自分の気持ちを正直に伝えられない事をずっと悩んでいたの…。」
(これってやっぱり…?)
あゆみは俺の方へ視線を向けようとはせず、さらに言葉を続ける。
「だから、女の人はなかなか先に進めない自分の中に何か刺激があればって考えたの。いろいろと考えた結果、もし…誰にも邪魔されないような所で2人きりにでもなれたら…もしかしたら勇気が出せるんじゃないかって…。」
声を震わせ、言葉を詰まらせるあゆみに、
「あゆみ…?」
俺はたまらず声をかけてしまうが、
「待って!まだ続きがあるの。」
強い口調で言葉を遮るあゆみだが、それでも俺の顔を見ようとはしない。
「…わかった、続けてくれ。」
「そして、もし2人きりになれた時は…その時には絶対に『好きです』って告白しようって事に決めたの。…そして今、こうして2人きりになれた。」
「…。」
「直也…私…直也の事が…。」
あゆみのその言葉を聞いた瞬間、俺は以前見た夢を思い出した。
内容や流れは全く異なる物ではあったが、頭の中で自然と合致した。
「あゆみ…そこから先は俺に続けさせてくれないか?」
「えっ?!」
あゆみは驚き、大きな瞳で俺の方を向いた。
「俺…上手くは言えないけど、あゆみの話に出てきた男の人、その女の人の事好きなんじゃないかな?」
「…どうして?」
「いや、好きなはずさ…そうじゃ無かったら、わざわざ真夜中に呼び出されて会おうなんてしないよ…。だから、その男の人ももちろん幼なじみなんかじゃなくて、1人の女性としてその女の人をずっと見ていたんだ。そして…その幼なじみの女の人が大きくなった今、はっきり自分の気持ちを伝える時…。」
俺は大きく息をつき、あゆみに肝心な一言を告げた。
「俺…あゆみの事がずっと好きだった。」
一瞬時間が止まったかのような錯覚を起こすような程、あゆみの答えを聞くまでの間が長く感じられた。
「直也…こんな私で良いの?」
「自分の事…『こんな』なんて言うなって…。」
あゆみの瞳に涙が溜まっていた。
「…あれっ?どうしてかな…涙が…。」
「な、泣くなって…。」
あゆみが照れてうつむくと溜まっていた涙があゆみの頬を伝った。俺は指でその涙をそっと拭った。
「あゆみには笑顔が一番似合うんだから…。」
俺のその言葉にあゆみは大きくうなずき、笑顔を俺に見せてくれた。
「…学校でもいつも直也の事ばかり見てた。」
「あゆみ…。」
「他の男の子には少し手が触れるのもあまり好きじゃないけど…直也にだったら何をされてもいい…。」
あゆみはそう言うと、急に俺の身体にしがみついてきた。
あゆみの激しい鼓動が俺の胸へと伝わって来る。
「もっと…もっと直也の事を知りたい。」
その後あゆみは黙ったまま俺の目を見つめ続けている。
(俺の腕の中に瞳を潤ませたあゆみがいる…。)
自分の鼓動も激しくなっているのが十分に分かる。
それを感じたのか、あゆみは瞳を閉じて1度うなずいた。
その気持ちに応えるように、俺は優しくあゆみと口唇を重ねた。
「ん…。」
あゆみの口唇はとても温かく柔らかかった。
俺は緊張で身体を縮めるあゆみの細い肩を抱き締め、そっと声をかけた。
「俺もドキドキしてる。」
「うん…。」
「俺も…もっとあゆみを知りたい。」
「私も…もっと知って欲しい。」
お互いの鼓動が更に激しくなる。
「だけど…もう後戻り出来なくなるぞ?」
「えっ?どういう事?」
「これからは2人の歯車が少しでも狂ったら…もう2度と口も利けない程、気まずい関係になってしまうかもしれない。…それでもいいのか?」
「…うん。たとえ…たとえこの先、直也が私の事を嫌いになったとしてもいいから…。今のこの瞬間、私達がお互いを想い合っていた証として…1度でもいいから…抱いて欲しい。」
あゆみの言葉とは思えない程の大胆な発言に俺は驚いたが、それだけ本気であるあゆみの想いは言うまでもなく伝わった。
「あゆみ…1つだけ言っておくけど、俺はそういう事がしたくて『好きだ』って言ったわけじゃないからな?」
「そんな事…もちろんわかってる。」
夕日に照らされ、俺達の身体も真っ赤に染まっていた。
そんな中、俺達はお互いの愛を確かめ合った。
[続く]