「いらっしゃい…おぅ、雅恵か。」
「ど~も、直也。」
「今日は何にする?」
「今日は…そうねぇ、メロンソーダにしとく。」
「分かった。持ってくるよ。」
メロンソーダを持って戻ると、雅恵は携帯で誰かに電話を掛けていた。
「やっぱり留守電になってる…。」
「はい、メロンソーダ。」
「ありがと。私、昨日の夜あゆみとご飯食べたんだけど、その時に財布忘れちゃっててお金を貸してもらったの。だからそれを返そうと思って、ずっと携帯掛けてるんだけど繋がらなくて…。家にもいないみたいだったし、どこにいるか分からない?」
「あゆみならここにいるけど?」
「えっ?ここって…ここ?」
雅恵は辺りを見渡してあゆみを探していた。
「今は休憩してるけど、もう少ししたら戻って来ると思う。」
「えっ?何の話?」
「はっ?」
(もしかしてあゆみ、ここでバイトしてる事、まだ雅恵に言ってなかったのか?だとしたら俺、まずい事を言っちゃったのか…?)
「あゆみ~、ここにいるの~?!」
「だ、だから店の中で叫ぶなって…。」
厨房から休憩を終えたあゆみが戻ってきた。
「雅恵…。」
「な、なんであゆみがここの制服…?」
「えっと…これは…。」
「隠しても仕方ないだろ?」
「そうね…。あのね雅恵、昨日言わなかったんだけど、夏休みの間ここでバイトする事にしたの。」
「な~んだ、そうだったの。でも…どうしてここなワケ?」
「それは…ここへは良く来てたし、直也のお父さんは知ってる人だし。誰も知ってる人がいない所よりは誰か知ってる人がいる方が…。」
「ふ~ん、それだけぇ~?」
雅恵はあゆみにさらに話を要求しているようだ。
「そのジュースおごるし、また今日の夜に電話ででも話するから。」
「えへへ、ならいいよん。」
(雅恵って結構やるなぁ…。)
「だけどバイトなんて…何か欲しい物でもあるの?」
「えっ?う、うん…まぁね。」
「修司に頼めば買ってくれるんじゃないの?」
「…。」
(俺はこの話に入るべきじゃないな…。)
「自分で頑張って手に入れたい物ってあるじゃない?それに…それは修司に頼んでも絶対に手に入れられない物だから…。」
「ふ~ん…?」
この時雅恵と目が合った俺は、お互いに訳の分からぬまま納得したフリをした。
「…それじゃ俺は店の外の掃除でもしてくるわ。あゆみ、あとは任せるな?雅恵もあんまりあゆみをいじめるなよ?」
「直也がそう言うならほどほどにしとく。」
「歩道はほどほどに歩きましょう…。」
「雅恵…相変わらずお互いに大変だな…。はぁ…。」
「…ホントにね。ふぅ…。」
「やだぁ…2人とも溜め息なんかつかないでよ~。」
俺はその後しばらく店の外の掃除をしていると、雅恵が店から出てきた。
「雅恵、帰るのか?」
「うん、あゆみがここでバイトする事も知ったし、お金も返したから。」
「そっか。」
「今日もありがとね。あゆみの事お願いね。」
「何だよそれ?まるであゆみのお姉さんみたいだな。」
「あはは。それじゃあね。」
「気を付けてな。」
その後は何もなく閉店した後、あゆみが今日の事を話し始めた。
「別に雅恵に隠そうとしてた訳じゃないんだけど、直也と一緒にバイトしてる事を面白がられるんじゃないかって…ちょっと恥ずかしかったの。」
「ビックリしたよ。雅恵には教えてると思ってたから。」
「ごめんね。修司もまだ知らないと思うから言っておかなきゃ。じゃあまた明日ね。」
「おう。」
あゆみは帰っていった。
(一応言っておくが、今日登場しなかった鈴音さんと親父はもちろん休んでいた訳じゃないからな。)
その後しばらくは変わった事も無く、普通にバイト生活を過ごしていた。
そして、近くの神社で夏祭りが行われる前日の8月14日土曜日。
[続く]
「ど~も、直也。」
「今日は何にする?」
「今日は…そうねぇ、メロンソーダにしとく。」
「分かった。持ってくるよ。」
メロンソーダを持って戻ると、雅恵は携帯で誰かに電話を掛けていた。
「やっぱり留守電になってる…。」
「はい、メロンソーダ。」
「ありがと。私、昨日の夜あゆみとご飯食べたんだけど、その時に財布忘れちゃっててお金を貸してもらったの。だからそれを返そうと思って、ずっと携帯掛けてるんだけど繋がらなくて…。家にもいないみたいだったし、どこにいるか分からない?」
「あゆみならここにいるけど?」
「えっ?ここって…ここ?」
雅恵は辺りを見渡してあゆみを探していた。
「今は休憩してるけど、もう少ししたら戻って来ると思う。」
「えっ?何の話?」
「はっ?」
(もしかしてあゆみ、ここでバイトしてる事、まだ雅恵に言ってなかったのか?だとしたら俺、まずい事を言っちゃったのか…?)
「あゆみ~、ここにいるの~?!」
「だ、だから店の中で叫ぶなって…。」
厨房から休憩を終えたあゆみが戻ってきた。
「雅恵…。」
「な、なんであゆみがここの制服…?」
「えっと…これは…。」
「隠しても仕方ないだろ?」
「そうね…。あのね雅恵、昨日言わなかったんだけど、夏休みの間ここでバイトする事にしたの。」
「な~んだ、そうだったの。でも…どうしてここなワケ?」
「それは…ここへは良く来てたし、直也のお父さんは知ってる人だし。誰も知ってる人がいない所よりは誰か知ってる人がいる方が…。」
「ふ~ん、それだけぇ~?」
雅恵はあゆみにさらに話を要求しているようだ。
「そのジュースおごるし、また今日の夜に電話ででも話するから。」
「えへへ、ならいいよん。」
(雅恵って結構やるなぁ…。)
「だけどバイトなんて…何か欲しい物でもあるの?」
「えっ?う、うん…まぁね。」
「修司に頼めば買ってくれるんじゃないの?」
「…。」
(俺はこの話に入るべきじゃないな…。)
「自分で頑張って手に入れたい物ってあるじゃない?それに…それは修司に頼んでも絶対に手に入れられない物だから…。」
「ふ~ん…?」
この時雅恵と目が合った俺は、お互いに訳の分からぬまま納得したフリをした。
「…それじゃ俺は店の外の掃除でもしてくるわ。あゆみ、あとは任せるな?雅恵もあんまりあゆみをいじめるなよ?」
「直也がそう言うならほどほどにしとく。」
「歩道はほどほどに歩きましょう…。」
「雅恵…相変わらずお互いに大変だな…。はぁ…。」
「…ホントにね。ふぅ…。」
「やだぁ…2人とも溜め息なんかつかないでよ~。」
俺はその後しばらく店の外の掃除をしていると、雅恵が店から出てきた。
「雅恵、帰るのか?」
「うん、あゆみがここでバイトする事も知ったし、お金も返したから。」
「そっか。」
「今日もありがとね。あゆみの事お願いね。」
「何だよそれ?まるであゆみのお姉さんみたいだな。」
「あはは。それじゃあね。」
「気を付けてな。」
その後は何もなく閉店した後、あゆみが今日の事を話し始めた。
「別に雅恵に隠そうとしてた訳じゃないんだけど、直也と一緒にバイトしてる事を面白がられるんじゃないかって…ちょっと恥ずかしかったの。」
「ビックリしたよ。雅恵には教えてると思ってたから。」
「ごめんね。修司もまだ知らないと思うから言っておかなきゃ。じゃあまた明日ね。」
「おう。」
あゆみは帰っていった。
(一応言っておくが、今日登場しなかった鈴音さんと親父はもちろん休んでいた訳じゃないからな。)
その後しばらくは変わった事も無く、普通にバイト生活を過ごしていた。
そして、近くの神社で夏祭りが行われる前日の8月14日土曜日。
[続く]