村の頂上にある、能力者の集まる場所は、魔物の襲来により、壊されており、住人も減っていた。そんななか、幻想的な光は、村を照らし続け、尚も、この村は特殊であることを臭わせる。月光と特徴的な、村の形が織り成す影は、実に見事なものだった。
―第三話 罪―
「……マーサ殿の、子孫であるか?」
神秘のヴェールに包まれた、なぞの女性が寄ってきてそういった。胸には、十字架。能力者と考えて、まず、間違いはなさそうだ。瞳は、青く、澄んでいた。
「……はい。マーサは、私の曾祖母に当ります」
「やはり、その瞳の純真さと無垢さは、マーサ殿から、受け継いだものですね。そして、その勇敢さは、パパス殿の受け譲りだ」
「……曾祖父と曾祖母を見たことがあるのですか?」
「いいえ。でも見えるのですよ。本当の能力者には。人の心の中にある全てが」
ドキッ。トンヌラは、強い罪悪感に襲われた。自分は、善の心もあるが、これまでたくさんの悪戯もしたからだ。
「落ち着いてください。私にはもう、見えないですよ。罪を犯しましたから。無論、昔は見えました……そう、レックス殿がここに来たときはね」
「罪――とは?」
「ある人物を本気で憎んだのです。それはもう、尋常じゃないくらい。死ねばいいと思っていた」
「……本当につかぬことをお聞きするが、その人物とは?」
「いえない。それだけはいえないのです」
「……そうですか。本当にすまない」
「いいえ。こちらこそ。それで、ここには何をしに?」
「……グランバニアに、男の能力者が来たものですから……。彼は目の前で死んでしまいました」
「ま、まさか……いえ、彼に間違いありません。ここ数年、扉を閉ざしていた彼に……」
「という事はつまり……」
「再び魔界から、魔物が来る、いえ、もう来ているでしょう。その証拠にエルヘブンは、ほぼ全壊なのですから……」
崩れた瓦礫、貧困の人々。それらを横目で見送りながら、ドラきちと共に、教会に行った。壊れたステンドガラスが、輝いていた。
次回予告
消えた第二の月。
それは、魔界復活を意味する……
光と化した暗黒世界に、
再び闇が忍び寄る。
そして、彼らは、この世界にも。
何故? ミルドラースは死んだはずなのに。
次回第四話 月光の作った影 お楽しみにw
―第三話 罪―
「……マーサ殿の、子孫であるか?」
神秘のヴェールに包まれた、なぞの女性が寄ってきてそういった。胸には、十字架。能力者と考えて、まず、間違いはなさそうだ。瞳は、青く、澄んでいた。
「……はい。マーサは、私の曾祖母に当ります」
「やはり、その瞳の純真さと無垢さは、マーサ殿から、受け継いだものですね。そして、その勇敢さは、パパス殿の受け譲りだ」
「……曾祖父と曾祖母を見たことがあるのですか?」
「いいえ。でも見えるのですよ。本当の能力者には。人の心の中にある全てが」
ドキッ。トンヌラは、強い罪悪感に襲われた。自分は、善の心もあるが、これまでたくさんの悪戯もしたからだ。
「落ち着いてください。私にはもう、見えないですよ。罪を犯しましたから。無論、昔は見えました……そう、レックス殿がここに来たときはね」
「罪――とは?」
「ある人物を本気で憎んだのです。それはもう、尋常じゃないくらい。死ねばいいと思っていた」
「……本当につかぬことをお聞きするが、その人物とは?」
「いえない。それだけはいえないのです」
「……そうですか。本当にすまない」
「いいえ。こちらこそ。それで、ここには何をしに?」
「……グランバニアに、男の能力者が来たものですから……。彼は目の前で死んでしまいました」
「ま、まさか……いえ、彼に間違いありません。ここ数年、扉を閉ざしていた彼に……」
「という事はつまり……」
「再び魔界から、魔物が来る、いえ、もう来ているでしょう。その証拠にエルヘブンは、ほぼ全壊なのですから……」
崩れた瓦礫、貧困の人々。それらを横目で見送りながら、ドラきちと共に、教会に行った。壊れたステンドガラスが、輝いていた。
次回予告
消えた第二の月。
それは、魔界復活を意味する……
光と化した暗黒世界に、
再び闇が忍び寄る。
そして、彼らは、この世界にも。
何故? ミルドラースは死んだはずなのに。
次回第四話 月光の作った影 お楽しみにw