それは、一条の光さえ差さぬ世界を、ほんの一滴に凝縮したかのような科学では、完全なる暗闇を表すのに、0という数字しか用いることができない。 対数を取れば、マイナス無限大なんて言い方もできるのかもしれないけれど、まぁ、そんなことはどうでもいい。 ともかく、科学は、闇の深さなんてものを考えない。 だから、深淵なる闇を描くには、文学しかないそうだ。 遥か前に、どこかの何かで、そんな話を読んだ。