『野のユリ』観ました。
1963年の映画!!
旧作につき、ネタバレあります。
土木関係の日雇いバイトをしながら、
ステーションワゴンに乗って旅をしている黒人青年ホーマー(シドニー・ポワチエ)。
アリゾナ砂漠周辺で、車がエンストを起こしたので、
エンジンを冷やす冷却水をもらおうと、
たまたま見かけた農作業中の修道女に声をかけます。
ホーマーが水を汲み出しているとき、
修道院長のマザー・マリア(リリア・スカラ)は、
「神様が我々に力強い男をお遣わしになった」と呟き、
突然屋根の雨漏りを直すよう指示してきます。
東ドイツから亡命してきた彼女たちは英語があまりうまくないので、
会話が噛み合わないまま、
屋根の修理をさせられたホーマー。
修理代だけもらって立ち去ろうとしますが、
マザー・マリアは問答無用で彼に質素な食事を振る舞い、
翌日には敷地内に礼拝堂を建設するようにと言い出します……
シドニー・ポワチエ主演の名作映画をアマプラで見つけたので、
家族で観ました。
おもしろかった!
( ≧∀≦)ノ
どんな話かざっくりとしか知らなかったんですが、
あらすじから想像してた感じと違いましたね……
やっぱり、自分で観てみないとね!
ホーマーは気のいい、ちょっと押しに弱いタイプの若者で、
土木作業の重機の扱いがうまく、
どうやら教育はそんなに受けられなかったようですが、
頭の回転がはやくて、飲み込みもはやいので、
いろんなことをそつなくこなせる。
なにか自分にしかできないことがあるのではないかと考え、
それを探しながら、旅をしています。
一方、マザー・マリアはほんとうに強引で、感謝しない人で、
“厳しい人物”というよりも、単にイヤなやつ!
(*`エ´)
そもそもなぜ言葉もあまりわからないアメリカの、
人間があまりいないアリゾナの砂漠にやってきたのか……
自給自足の修道生活そのものはなんとかできても、
礼拝堂を建てるなんて、
お金も資材もないのにどないするねん……
(^_^;)
屋根の修理代をもらおうとするホーマーに、
お金がそんなに大事か!と逆ギレするシーンで、
彼女がホーマーに向かって罵る言葉が、
「ウォール街!」なのは斬新でしたw
英語の語彙が少ないから悪口があんまり出てこないww
(≧▽≦)
そう、登場人物たちみんなルーツがそれぞれなので、
この映画そのものがすごく多言語なのです。
日曜のミサに出席するために、
ホーマーはマザー・マリアたちを車で教会まで送迎するように言われます。
送迎と言われたので真面目にスーツを着てきたホーマー、
おもろかったww
しかし、たどり着いたのは砂漠の一角のダイナーでした。
ダイナーの前の駐車場に停めたバンの後ろに即席の祭壇がつくられ、
アイルランド系の巡回神父がそこでミサをするのです。
参列するのは周辺に暮らすメキシコ系移民のみなさん。
そこに東ドイツから来た修道女たちが加わります。
教会が必要だというのはここにいる全員の思いでした。
はじめはホーマーはすぐに逃げ出すだろうと思われ、
実際一旦立ち去るけど、
戻ってきた彼にみんなが希望を見いだします。
寄付が集まるようになり、資材をゲット!
礼拝堂の建設も手伝いに来てくれます。
建設現場は英語とドイツ語とスペイン語が入り交じって、
まさにバベルの塔なみの混乱!
でも、これが必要なことだったんじゃないかなと。
地域のみなさんと修道女のみなさんたちが、
通じないとこもありながらも対話しながら、協力して、
自分たちの教会を建てること。
この経験は、建物そのものよりも、
なにものにも代えがたい財産なのではと思いました。
そして、ホーマーのアイディアと、
みなさんの寄付のおかげで、
(寄付には内装に使えるシャンデリアや十字架、マリア像なども含まれてました)
素人づくりながらも立派な礼拝堂が完成!
これぞ古き良きアメリカって感じがした。
人種のるつぼ、
いろんな人が協力しあって暮らすんだ!
(*ノ゚Д゚)八(*゚Д゚*)八(゚Д゚*)ノィェーィ!
ホーマーが歌ってくれる謎の讃美歌“エイメン”は、
めちゃくちゃ覚えやすいので、
しばらく頭から離れませんでした。
(^-^)
ラストシーンもさわやか!
彼ならなんだってできるよと思ったね。
あ、あと、
寄付をしてくれたダイナーのオヤジが、
建設会社の社長さんになぜ寄付をしたのか聞かれて、
「あの世に徳を積むんよ」と答えるのもすごく良かった。
これは実は聖書にある表現なんですけど、
それをこのダイナーのオヤジが言うのがいいな!
\(^o^)/
名作はマジで名作でした、
へっぽこハンターコトワでした!
(^o^ゞ