『ヘテロゲニア・リンギスティコ』という漫画を読みました。
まだ続刊中で、今のところ3巻まであります。
これは興味深い!
タイトルは「異種族言語学」の意味と思われますが、
(別の遺伝子を持つ生き物という言葉がラテン語にはないもんね)
ドラゴンやハーピーのいるファンタジーの魔界という場所で、
フィールドワークをしている若い言語学者の話です。
ワーウルフ(たぶんウェアウルフのことと思われる。オオカミ人間のこと)のコミュニティを中心に、
そこからいろんな場所を訪ねて、
異文化を実際に体験。
言語もさまざまで、声帯が違えば発声方法がちがうのは当たり前。
聴覚も違うから、聞き取れない領域の言語もあり。
ボディランゲージもあるし、あと、匂いによる意思疎通っていうものある。
こりゃ大変だ!
ヾ(*´∀`*)ノ
わからない言葉は「■」とか「ン―!」とかでそのまま表記して、
「これは“ンー!”したもの」みたいな吹き出しが独特。
いろんな場面でその言葉を確認して、だいたいこういう意味かなーと考える。
もちろん訳出不可能な概念もあり。
なんか、昔、カラテカの矢部太郎さんがアフリカの部族の村で暮らして、
そこの言語を習得するっていうバラエティ番組があったけど、
あれを思い出しましたね・・・
すごいよね、ほんとに・・・
記憶力や文法の把握力も要ると思うけど、
それ以上の耳が良くないと、知らない単語って聞き取れないやん。
ほんま、矢部さんはえらかったよね・・・
(*´▽`*)
別の種族がいっぱいる世界なので、
うまく話せない人がいても、誰もそんなに気にしないっていう話が、
興味深いなって思った。
日本人が英語を習得しにくいの、完璧に話さないといけないというプレッシャーがあって、
オーラルコミュニケーションが苦手になってしまうと言われてて。
日本人英語でも海外の人はそんなに気にしないよっていうやつさー、
ある意味嘘なんだよねー。
やっぱり日本人英語って言われちゃうし、
自分の都合が悪い時はお前の英語は何言ってるかわからんってかわされたりする。
そうなるとやっぱりしんどい・・・
でも、そのような状況でも中国系の人とかインド系の人とかは気にしないんだよね。
ガンガン独特の英語で話してくる。
ハートが強いお国柄っていうのもあるかもしれないけど、
自国にいろんな人がいっぱいいるからちゃうかなって思ったりしまして・・・
関西人は関西弁をどこでもしゃべるのそんなに変なことじゃないけど、
ほかの地域の人は、東京に行ったら「標準語」と称した変な関東弁をしゃべろうとする、
みたいな傾向あるやんね・・・
日本はそういう言語的な心の狭さがあって、
それが他の言語習得にも影響をもたらしている気がする。
(-。-)シランケド!
まあ、そういう僕だって、よその人が話す関西弁の発音がおかしかったら、
「そんな言い方せんわ」ってめっちゃ言うしな・・・
難しい問題かもね・・・
いろんな独自の文化が登場するのでめまぐるしいのですが、
特に、彼らの世界の葬送方法がなんかいいなと思いました。
これは苦手な人もいるだろうけど。
死のとらえ方は人それぞれ、
種族も違ったらもっとちがうはず。
よくこんなことを考えたものだ・・・
“ゴブリン”のエピソードもおもしろかった。
種族名は本人たちが名乗るものではなくて、
ほかの種族が区別をするために呼ぶもの。
なので、“ゴブリン”ってひょっとして人類のことでは・・・ってやつ。
これ、『ダンジョン飯』の“トロール”問題じゃん!!
(≧▽≦)アハハ
すごく極端な異文化を言語学という側面から描いた、
文系の僕にはめちゃくちゃ興味深いお話でした!
続きも気になります!
ヾ(*´∀`*)ノ
『ダンジョン飯』といい、この漫画といい、
意欲的なファンタジー作品に出会えてうれしいです、
へっぽこハンターコトワでした!
(`・ω・´)ゞ