ゴールデンクロスの検証も佳境に入ってきました。
ブログを始める前は一つのテクニカル手法を1記事ずつやろうかな…と漠然と考えていましたが、やり始めると予想以上のボリュームとなってきました。
しかしながら、テクニカルの教科書に載っている手法の中で実際に使えるものと、まるでチンプンカンプンのものが存在するのは事実ですので、皆さんの知見の一助となれるよう努力して参ります。
さて、前回は日経
15分足での検証しました。
最後の時間軸は
1分足
での検証となります。
どうぞお付き合いください。
果たして、
1分足のゴールデンクロスは勝てるんでしょうか?
【いつも通り結論から】
勝てない!!
なぜ、勝てないのか。
見ていきましょう。
流れは下記のとおりになります。
① エントリー&エグジット条件の設定
② pineスクリプト化
③ バックテスト
④ 考察・用途
① エントリー&エグジット条件の設定
検証対象:日経平均
時間軸:1分足
エントリー条件:5SMAが25SMAを上抜けした時(ゴールデンクロス)
エグジット条件:5SMAが25SMAをした抜けした時(デッドクロス)
② pineスクリプト化
これをトレードツールの[tradingview]の言語に落とし込んで[pineスクリプト化]します
コードは第一回と完全に同じものです。
③ バックテスト
期間
2021年11月15日~2022年1月11日
(ローソク足1万本制限)
-6.84%減益
なぜ負けるのか、
深堀していきましょう。
④ 考察・用途
そもそも、なぜ、わざわざ勝てない手法を深堀するかというと、負ける理由が分かれば、同様の流れが来た時に対処する材料となります。
また、私も多く経験してきた、本能的トレードを回避する準備ができます。
さて、1分足のに戻ります。
11月のトレードを見てみましょう。
(11月末からの下げが続いた局面です)
5分足と15分足の検証で分かったように、ゴールデンクロスストラテジーは
順張り
損小利大
が特徴です。
あくまで、順張り環境で稼ぐストラテジーです。
11月~12月のチャートは基本的に下げ相場なので、負けてしまうのも頷けます。
ここで気になるのは上昇相場ではどうなのか??
ということなので、上昇相場であった21年8~9月でバックテストをやりたいところですが、1万本制限により、Tradinview上に記録がありません。
日経ではバックテストできませんが、上昇相場を検証するのにうってつけの対象があります。
多くの人が投資を経験するS&P500ETF
SPY
で、上昇相場での違いを見てみましょう。
対象:SPY
期間:2021年12月21日~2021年12月29日
1分足
5分足
15分足
表とグラフ
単純に時間軸が伸びれば強いですね。
そして単純に比較すべきではないかもしれませんが、1分足が日経では負けているのに対し、
SPYでは勝っているということですね。
下げ相場では負ける
上げ相場では勝つ
つまり、今までの検証を思考すると、1分足から日足までかけて全てに共通してやはりゴールデンクロス時に買いで入る手法は
順張り手法
である、と言えます。
具体的な使用法はやはり上昇が見込めるブル相場。🐄
ちなみに、2022年1月12日現在の日経平均株価のように下に行く可能性が高い状態のチャートでは使いどころが厳しい場面と考えています。
さて、長くなってきましたので本記事は以上となります。
1分足、5分足、15分足
短期のトレーダーであれば誰しも使用する時間足での検証が出そろいました。
結局一番の問題は
どの時間足が最強なのか?
SPYでなんとなく見えている気もしますが、しっかり検証します。
次が『ゴールデンクロス』検証の最後となります。
次回:第5回『ゴールデンクロス』④最強の時間足は?