アメリカンフットボールの日本社会人選手権・ジャパンXボウルは21日、東京ドームで行われ、鹿島(中地区2位)が富士通(中地区1位)に21-14で逆転勝ちし、12年ぶり2度目の優勝を遂げた。
鹿島は7点を追う第3クオーターに2FGで1点差に迫り、RB丸田のTDランで逆転。最終第4クオーターにQB尾崎のTDパスなどで突き放し、富士通の追い上げを振り切った。
鹿島は来年1月3日に東京ドームで行われる日本選手権・ライスボウルで、学生代表の関大と日本一を争う。

得意のラン攻撃が思ったように進まないまま前半を終えた鹿島に、1本のロングパスで流れが来た。7点を追う第3クオーター、痛む左足に麻酔を打って後半から入ったQB尾崎からWR前田へ。50ヤード超を通し、FGで3点を返して反撃が始まった。
「勝機は最後、第4クオーターに」と踏んでいた森監督の狙いは、いい意味で外れた。DB佐野のパスインターセプトで得た攻撃でFGを奪うと、守備が奮闘して続く富士通の攻撃を約2分半で終わらせ、直後の丸田のTDランで逆転。最終第4クオーターは、とどめを刺す舞台となった。
1分すぎ、自陣深くからの第3ダウン、残り5ヤード。走れない尾崎のこん身の一投がまたも前田に通り、78ヤードのTDパスに。「派手さを求めたのではない。分析です」。冷静な尾崎は相手がロングパスに弱いことを頭に入れていた。
富士通には今季、終了間際の逆転で唯一の黒星をつけられていた。まして、尾崎にとって社会人決勝は昨年、3年前と苦い思いをした舞台。「3回負けたら勝負弱い。ぎりぎりの線で3度目の正直でした」と、手負いのQBが松葉づえを抱えながら笑った。

富士通はQB出原が重ねた3度のパスインターセプトで自滅し、初の社会人王者はならなかった。特に後半の二つは失点の直後で反撃の勢いをそぐ形になり、タイミングが悪過ぎた。
リーグ戦では残り2秒から逆転勝ちした鹿島の返り討ちに、藤田監督は「やられた。完敗。インターセプトにしても、向こうのいいプレーだから仕方がない」と、相手を褒めるしかなかった。

