(18)で書いた平塚球技場の第2試合で起きたお話です。

「春眠暁を覚えず」M山さんの爆笑ミーティングが終わり次の試合は一角獣と京都の野生の雄豚の交流戦でした。私のポジションは一番後ろのバックジャッジ、主にパスプレイ時の判定やロングゲインを判定する位置です。
試合は野生の雄豚がリードしていました。関西のチームは関東のチームに比べて、比較的パスが多く、私のポジションは大忙しでした。雄豚が一角獣のレッドゾーンに攻め込み、一発TDを狙ったパスをQBが投じた時にそれは起こりました。

バックジャッジの位置は守備側の一番後ろのプレイヤーよりも後ろ、ボールの位置からは約25ヤード離れているのですが、プレイに反応してプレイヤーに近づくことになります。そのプレイの時もパスカバーをするSSに合わせて彼に近づいていました。パスは成功、タックルをかわしたレシーバーはエンドゾーンを目指します。

パスがキャッチされた後は、当然その後のブロックやタックル時の反則や得点の判定のためにレシーバーの周辺を見るために、そちらへ移動することになります。エンドゾーンの中で横に移動中、逆サイドのDBがタックルのためにリアクションして私の方に向かってきました。

その時にレシーバーは走るコースを変え、あろうことか彼も私に向かってきたのです。「あっ」と思った瞬間にはリアクションしたDBは私と激突しようとしていました。思わず手を突っ張ったのですが、私の手は空しくもDBの喉元へ。勢いのついていたDBは若干勢いは衰えたものの、そのまま私の上半身に激突しました。一瞬息が詰まって倒れ込んでしまったのですが、私はすぐに立ち上がることができました。かわいそうだったのは私に喉元を突かれたDBでした。倒れたまましばらく起き上がれず、結局タンカで運び出されてしまいました。

観客席で見ていたカミさんは、審判が巻き込まれて倒れたのは見ていたのですが、まさかそれが私だとは思っていなかったようて、試合後に「あら、あなただったの?」と言って爆笑されました。