第4ダウン、Aチームのパント。スナッパーのロングスナップはパンターA1の頭上を越えた。A1は後方に転がったボールを拾い、ラッシュを避け、移動しながらパントを蹴った。パントが蹴られた後、A1の姿勢が整う前にラッシュしたB59がA1をタックルした。




ラフィング・ザ・キッカーではない


【解説】
ラフィング・ザ・キッカーは、パンターやキッカーがキックした後の不安定な体勢から体勢が整うまでの間にタックルやチャージを受けて怪我をすることを防ぐ為のルールです。これはパントの場合、明らかにパントを蹴るような体型からロングスナップを受けたパンターが静止したポジションでパントを蹴った場合に適用されます。また、ルールブックでは「判例」として「それたスナップを受けるために2~3歩横に動くか、または頭上を越えたボールをリカバーするために動いた後にパントした」場合にも、キッカーとして保護される、とあります。
上記のケースはこの後半の部分に一見該当するように見えます。ただキッカーが保護されるのは基本的にキッカーが静止していて明らかにキック(パント)しようとしている場合なのです。
第4ダウンは攻撃側に与えられた攻撃の機会でもあるわけです。つまりパントのスナップがそれてパンターがこのボールをあわてて拾った後に、そのままパンターが動いていれば、ラッシュしているディフェンス側からはパントを蹴るのか、ボールを持ったまま走ろうとするのかがわからないわけです。当然ディフェンスはこのパンターが走って第1ダウンを取らないようにタックルに向かいます。その時にパンターが動きながらパントを蹴ったというのが上記のケースです。

ラフィング・ザ・キッカーの定義は
1.明らかなスクリメージキック体型で
2.パンター(キッカー)のスナップ→パント(キック)の動きがスムーズに行われるか、パントの場合にはパンターが静止もしくはそれに近い姿勢でスクリメージキックが行われる際に
3.守備側がキック後の体勢が整わない状態のキッカーにチャージすること
です。