キッキングプレイなどでリターナーがボールに触ったか触らないかで、攻撃権が変わってしまうことがあります。ルールブックの解説にもなりますが、ファンブルとマフの違いを理解しておくと、そういう場面もすっきり見ていられるようになるでしょう。

タッチ
ボールに触れる全ての行為をタッチといいます。この行為がまずあってから、ファンブルやマフが発生することになります。

ファンブル
ボールにタッチして一度確保した後にその確保を失うことをファンブルといいます。これは、パントリターンばかりでなく、アメフトの全てのプレイ中に発生する可能性があります。

【例】
Aチーム第4ダウンで蹴られたパントをリターナーB16が自陣25yd地点でキャッチしリターン、自陣35yd地点でタックルされた衝撃でボールを落とした。→ファンブル

マフ
ボールを確保するためにボールにタッチしたものの、確保できなかったことをマフといいます。QBのスナップの受けそこないはマフではなく、「バックワードパスの失敗」と定義されています。

【例】
Aチームの第4ダウン、パントされたボールをキャッチしようとしたB16はボールを胸に当ててはじいてしまった。→マフ

パントの場合には、キック側はファンブルしたボールは確保すれば、前進させることができますが、マフの場合は前進させられません。マフをキック側が確保すれば、攻撃権が得られます。
同じくパントの場合には、キックされた原動力があり、上記のようなマフの後にボールが転がってB(リターン側)のエンドゾーンのグランドにタッチしても、タッチバックとはなりません。これは、マフによってボールに最初に与えられた原動力が変わっていないものの、仮にキック側がエンドゾーン内でこのボールを押さえればタッチダウンになるからです。マフがあり、エンドゾーンまでボールが転がったら、レシーブ側はこのボールを御さえないとタッチバックにはならないことを覚えておきましょう。

シルバー部分が訂正箇所です。