私が現役の頃には、部員全員でも20人いたら多いという時期でしたので、私のようなチビでも選手登録をして、DBやったり、練習の時のQBやったりしておりました。


試合は、我がチームが6-1ディフェンスを敷いたシーズンの中盤のゲームで起こりました。場所はC央線の駅から歩いて20分ほどのところにある、最近首相も輩出した大学のグランド。対戦相手もその学校でした。

その日の私のポジションは、後ろにセット気味のFSです。相手チームは関西の日本一大学からコーチを招き、夏合宿も一緒にして上位をうかがっています。ビアからのショート~ミドルのパスでジリジリ進むというディフェンスにしては非常にやりづらいチームでした。


その日の私は割合調子がよく、頭一つほども身長の違うTEのふところにもぐりこんで、フックパスをカットしたり、レシーバーといい距離を保ってパスを投げさせないなどしていました。


それでも少人数のチームの悲しさ。後半になるとスタミナが切れてきて少しずつ押され始め、自陣10yd付近からのディフェンスの時に、それは起こりました。


プレイはディフェンスから見て右のオフタックルのパワープレイ。ウィークサイドのプレイだったので、反対側に位置していた私は、リアクションで右に展開しようとしていました。そこへ相手チームのセンターがブロックに来て、私の後ろからブロックしたのです。プレイはLBが止めていたのですが、後ろから当たられた私は瞬時に頭に血が上り「クリッピングだろうが!!」と言いながら、思わずブロック後にフィールド上に倒れていた相手のヘルメットを蹴ってしまったのです。


そんなプレイを審判が見逃すはずがありません。即イエローフラッグが飛んで、反則を取られたうえ、フラッグを出した審判が私の肩口をムンズとつかんで一言いいました「今度やったら退場だぞ」・・・・・・


ゴールまでの半分の距離を罰退させられ、次のプレイでタッチダウンを決められました。そのプレイ中に復讐に燃える相手チームのガードとタックルがプレイに関係のなかった私にダブルチームブロックをかましてきました。まあ、仕方ないですけどねww


当時学生連盟の役員もしていた私は、そのシーズンの後半に、反則を取った審判の方とグランドでお会いする機会がありました。「お前、ああいうことやってるんだったら、卒業したら審判やれ」その一言で、卒業して30年、いまだにグランドで笛を吹いております。