米国の生産者物価は予想をわずかに上回る上昇となりました。また米国のミシガン大学消費者心理は4か月連続で悪化しています。米株は上昇、米長期金利が3日続落、ドル指数も続落、ドル円は介入と思われる売りで157円台前半まで下げて週を終えました。

金曜日のメジャー8通貨の内、勝ち組ではポンドが最強通貨となり、それに円、ニュージ―ドル、豪ドル、ユーロと続きました。一方、負け組ではカナダドルが2日連続で最弱通貨となり、それに米ドル、スイスフランと続きました。

金曜日の米ドルは終日弱含んでいました。ドルインデックスは104.501から104.105へと大きく3日続落して1か月ぶりの安値を付けています。タイムサイクル的には7/5-16の底値圏に向かっています。エリオット波動的には、(週足レベルでは)下降C波の下げの波の中の2回目の下降c波が始まったところです。一方、ユーロドルはサイクル的には7/3-11の天井圏に向かっています。本日は7/9-19の底値圏に向った反落があるでしょう。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇D波のなかのx波が昨年10/13に終了、2回目の上昇c波がスタートし始めたところです。

金曜日のドル円は乱高下ありながら結局下落して一日を終えています。金曜日の08:00に159.450円の高値をつけ、22:00に157.364円の高値を付けました。ドル円の一日の値幅は208.6ピップスと極めて大きな値幅でした。タイムサイクル的には7/10-17の天井圏が早くも終了して7/18-26の底値圏に向かって下落し始めています。エリオット波動的には(週足レベルでは)4波のなかのa波が昨年2/2に終了、上昇b波が展開中です。クロス円はすべて下落しました。本日のドル指数は続落するでしょう。なので、ドルスト通貨は買い場探しでしょう。またドル円は短期続落、中期的には買い場探しでしょう。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。金曜日の日米10年金利差は3.135%から3.125%へと大きく続落、昨年5月以来の安値を付けています。日本の10年債金利は1.079%から1.062%へと高値から下落しました。一方、米国の10年債金利は4.214%から4.187%へと3日続落、今年3月以来の安値を更新しています。金曜日の10年金利とドル円は0.75と強い順相関になっています。またドル指数とドル円の相関はなくなってきました。10年金利はタイムサイクル的には7/5-12の天井圏が終って7/10-18の底値圏に向って続落となるでしょう。エリオット的には(週足レベルでは)22年11月以来続いている下降4波のなかの2回目の上昇b波が依然として継続中です。

新興国通貨ではトルコ中銀は6/27の決定会合では50.0%へと据え置きでした。マーケットは対ドルでは依然として高値トライ中です。対円では2日連続で反落しました。現在は4円台後半で取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が6/27に政策金利を11.00%と現状維持としました。総選挙で極左のシェインバウム次期大統領が勝ったことでペソが売られています。サイクル的には7/8-12の天井圏が終了、7/11-17の底値圏に向かっています。エリオット的には長期の上昇波が終了、長期的ダウントレンドの最初の下げのA波が終了、現在調整B波が展開中です。ランド円は5/30に南ア中銀が政策金利を6回連続で8.25%で据え置きました。現在高値トライ中で8円台後半で取引されています。ブラジルレアルは6/19の金融政策決定会合で10.5%の据え置きを決定しました。29円前後まで反落しています。

金曜日のコモディティ市場ではWTI原油は反落しました。タイムサイクル的には7/11-23の底値圏に向かって反落し始めました。エリオット的には(週足レベルでは)長期の下降B波が1/17に終了、上昇C波がスタートしています。金曜日の金は若干の反落となりました。日足タイムサイクル的には7/4-15の底値圏が終了、7/11-22の天井圏に向かい始めました。エリオット波動的には(週足レベルでは)上昇E波が展開中です。上昇E波は年単位の上昇となるでしょう。天然ガスは反発しました。タイムサイクル的には6/27-7/10の天井圏が終了して7/9-19の底値圏に向かっています。エリオット波動的には(週足レベルでは)下降C波が4/25に終了、新たな上昇D波に入ったようです。

 

☆ 金曜日のYouTube動画は金、プラチナとポンド円でした。