米国のコアPCEインフレ率は前月比0.1%となりました。一方、米政府機関閉鎖の見通しと高水準の金利を嫌気して米株価はまちまちで週を終えました。米長期金利、米ドルは高値圏で横ばい、ドル円は日銀が臨時の債券買い入れオペを行ったという報道で一時148円台ミドルまで売られましたが149円台前半で終了しています。ユーロ圏のインフレ率が4.3%と予想以上に鈍化しています。

金曜日のメジャー8通貨の内、勝ち組ではニュージ―ドルが最強通貨となり、それにユーロと豪ドルが続きました。ポンドと豪ドルが引き分けでした。一方、負け組ではカナダドルが断トツの最弱通貨となり、それに円とスイスフランが続きました。

金曜日の米ドルはロンドン時間までは最弱通貨でしたがニューヨークに入ってから戻しました。ドルインデックスは106.126から106.174へとほぼ横ばいでした。タイムサイクル的には9/22-29の天井圏が終了、9/29-10/9の底値圏をトライしています。エリオット波動的には、下降B波が8/10に終了、上昇C波の最初の上昇a波が進行中です。一方、ユーロドルはサイクル的には9/25-10/3の底値圏が終了、9/29-10/9の天井圏をトライ中のように見えます。エリオット波動的には昨年10/13から上昇D波が8/10に終了、下降E波に入っています。最初のa波が展開中です。

金曜日のドル円は東京午後に売られる局面もありましたがその後戻しています。金曜日の13:00に149.509円の高値をつけ、16:00に148.525円の安値をつけています。ドル円の一日の値幅は98.4ピップスと比較的大きな値幅でした。タイムサイクル的には、9/13-27の底値圏が終了して9/21-10/2の天井圏に向かっています。エリオット波動的には4波のなかのa波が2/2に終了、上昇b波が依然として進行中です。クロス円はまちまちでした。本日のドル指数は短期下げの後続伸するでしょう。なのでドルスト通貨は売り場探しでしょう。またドル円は短期下げの可能性もあります。買い場探しでしょう。

ドル円の動きはFEDと日銀の金融政策の違いによりますが、日米長期金利差の要因も大きいと思われます。金曜日の日米10年金利差は3.815%から3.811%へと横ばいでした。日本の10年債金利先物は0.762%から0.764へと横ばいでした。日銀の新たな防衛ライン1.0%を下回っています。一方、米国の10年債金利は4.577%から4.575%へと横ばいでした。金曜日の10年金利とドル円の相関係数は0.90と強い順相関です。またドル指数とドル円の相関値は0.93と非常に強い順相関関係にあります。10年金利はタイムサイクル的には10/3-11の天井圏に向かっています。エリオット的には上昇3波が11/8に終了、下降4波のなかの下降g波が8/10に終了、つなぎのx波が進行中です。とすれば10年金利は再び下げることになりますが、上昇するランニング三角形のパターンの可能性もあります。

新興国通貨ではトルコ中銀は9/21の決定会合では25%から30%へと大きな利上げを行いました。これを受けてリラ円は若干反落しましたが、現在は5円台ミドルで取引されています。メキシコ円については、メキシコ中銀が9/29に11.25%で5回連続据え置きとしました。サイクル的には9/19-10/3の底値圏が終了、9/29-10/10の天井圏に向かっています。エリオット的には8/30から下降b波に入ったようです。ランド円は8/23に南ア中銀が政策金利を8.25%で据え置きました。7円台後半で取引されています。ブラジルレアルは9/21の金融政策決定会合で12.75%へと2回連続で0.5%の利下げを決定しました。29円台ミドルで取引されています。

金曜日のコモディティ市場を代表するCRBインデックスは大きく続落しました。WTI原油も続落しました。11月限のWTI原油はバレル当たり0.92ドル下落して90.79ドルで引けています。タイムサイクル的には9/28-10/10の天井圏に向かっています。エリオット的には下降B波のなかの上昇f波が依然として進行中のようです。金曜日の金も5日続落となりました。12月限の金は12.5ドル下落して1866.1ドルで引けています。日足タイムサイクル的には9/20-26の天井圏が終了、9/27-10/3の底値圏に向かって続落しています。エリオット波動的には下降E波に入りました。天然ガスは反落しました。11月限はMMBtu当たり0.016ドル下落して2.929ドルで引けています。サイクル的には9/26-10/4の天井圏に向かって上昇中です。エリオット波動的には昨年11月の高値から続いているA波が4/14に終了、上昇B波が展開中です。