金曜日の日経225先物日中は木曜日のナイトセッションが静かな値動きで推移したことで28,610円でスタート、その後菅首相が総裁選に出馬しないとの報道で暴騰、12:00に29,190円の高値をつけた後高値で推移したまま29,130円で引けました。ナイトセッションは29,120円でスタート後雇用統計発表直後に売られる局面もありましたが、22:45の22,240円が下値が目途でその後買われ続け引け直前に27,640円の高値をつけ29,580円で引けました。

金曜日のアジア・太平洋株は米株がプラスで引けたことを受けて高く始まりました。日経平均は菅首相が自民党総裁選に出馬しないとの報道にポジティブに反応して2.1%プラス、Topixは1.6%プラスで引けました、ただマザーズは0.3%マイナスで引けました。中国のサービス業指数がさらに減速しそうとの観測が伝わり中国上海/深センCSI300は0.5%マイナス、香港ハンセン指数は0.7%マイナスでした。史上最高値から反落していたオーストラリアは英国とのスワップで400万服のファイザーワクチン手に入れると発表されたことでASX200は0.5%プラスで引けました。二ュージーランドNZX50種グロス指数は0.7%プラスでした。史上最高値に近づいています。インドのセンセックス指数は0.5%プラスと史上最高値を付けています。

金曜日のヨーロッパ株は雇用統計を境に売られてマイナスで引けました。ドイツDAXは0.4%マイナス、フランスCACは1.1%マイナスでした。英国のFTSEは0.4%マイナスでした。スペインIBEXは1.3%マイナス、史上最高値近辺で取引されているスイスSMI指数は0.7%マイナスで引けています。一方米国株は非農業部門新規雇用者数が予想75.0万人のところ23.5万人という極端に悪い数値だったことで、テーパリングのタイミングが遅れるとの連想で米株はまちまちで引けています。ダウは0.2%マイナス、S&P500は変わらず、ナスダックは0.2%プラスで引けています。ラッセル2000指数は0.5%マイナスとなりました。カナダのS&Pトロント総合指数は0.1%プラスで史上最高値を更新しています。第二四半期にマイナス成長となったブラジルのボべスパ指数は0.2%プラスと急落から反発しています。VIX指数(恐怖指数)は米株がまちまちだったことを受けて0.01ポイント上昇して引けは16.41でした。ボラティリティが上昇し始めています!

金曜日の米ドルは終日売られ連日の最弱通貨となりました。ドルインデックスは92.214から92.117へと続落して引けています。勝ち組では豪ドルが最強通貨で、前日最強だったキウィドルが2番目に強い通貨となりました。一方、負け組では米ドルの次にスイスフランとユーロが続きました。それにカナダドル、円、ポンドも負け組でした。ドル円は金曜日の12:00に110.071円の高値をつけ、雇用統計後に急落して23:00に109.590円の安値を付けています。クロス円では豪ドル円とキウィ円は上昇、スイス円とユーロ円は下落、その他は横ばいでした。ドル円の方向感がここ3週間くらい出ていません。中長期的な円安トレンドに入ったかもしれないと思われましたが、そのような値動きが伴わずしばらく横ばいの動きとなっています。ドル円は短期的には9/8‐17の底値圏に向かってさらに続落するとみてよいと思いますが、中長期的には日米金利差の動きを考えると上に行く可能性のほうが高そうです。新興国通貨ではトルコリラ円は今年4月以来の高値である13.30円台から反落しています。対ドルでは米ドルが弱含みなのでドルインドネシア、ドルインドルピー、ドルマレーシアリンギットが急落しています。ドル南ア・ランド、ドル韓国ウォン、ドル人民元も続落しています。

ドルインデックスは続落して週を終えましたが、サイクル的には9/7‐15の底値圏に向かって今週ももう少し下がって行くでしょう。ドル円は雇用統計の発表を受けて急落していますが、金曜日の値幅は48.1ピップスと小幅でした。ドル円の動きは日米金利差の要因も大きいと思われますが、金曜日の米10年金利と日本10年金利差は前日の1.246%から1.283%へと反発しています。一方、ドル円の動きは急落した形だったので、日米長期金利差とは関係ない動きでした。ただ、最近ドル円と日米金利差の相関が再び強くなってきています(相関値0.77)。米国10年金利が上昇する可能性が高いのでドル円も上値を追いそうです。 

米国10年金利は前日の1.285%から1.326%へと反発しました。タイムサイクル的には8/27‐9/6の底値圏が終了して9/1‐9の天井圏に向かって上昇し始めたことになります。その他先進国の10年金利はすべて上昇しています。日本の10年金利は0.039%から0.043%へと上昇しました。米国2年金利は0.208%から0.210%へと上昇しました。米国の10年金利と2年金利差は前日の1.077%から1.116%へと反発しました。また金曜日の短期金利(3か月物)は高値0.050%、安値0.040%、引け値は0.045%と変わらずでした。長期金利は上がっていますのでイールドカーブはスティープ化しています。

金曜日のメタル市場では、米ドルが続落しているので金は急騰しています。引け値は前日の1811.5ドルから1833.7ドルへと大きく反騰しています。重要なサポートになった200日移動平均は守られています。サイクル的には8/27-9/7の天井圏に向かった動きですので今週初は上値を追うと思われますが、週の後半は9/6-15の底値圏に向かって反落し始めるはずです。エリオット的には8/9に下げのc波が終了して現在上昇d波にいるようです。日足ベースで拡大斜行三角形パターンになりそうです。プラチナは994.2ドルから1023.4ドルへと急反発しました。金プラチナのスプレッドは817.3ドルから810.3ドルへと反落しています。このスプレッドは昨年11月から縮小後、4月頭から反転拡大し続けています。銀は直近の高値(5/18の28.9ドル)から大きく下落中ですが、金曜日の引け値は23.920ドルから24.795ドルへと下落しました。
工業メタルである銅は5/10に史上最高値4.888ドルを記録後続落しています。金曜日は1ポンドあたり4.3340ドルへ反発しました。しかし、サイクル的には9/1‐14の底値圏に向かって下落し始めていると思われます。銅も拡大斜行三角形を形成しそうです。銅の強さは銅の使用が大幅増となるEV市場の拡大と太陽光建設の拡大で銅需要が急拡大していたためと考えられていますが、中国当局のコモディティ規制が強化されて陰りが出てきています。

インフレヘッジ機能としては金か仮想通貨か?という2者択一の議論がありますが、直近になって金の上昇が進み、仮想通貨も上昇しています。
仮想通貨のうちビットコインは先週末に高値を更新して、51,863ドルの高値を付けています。現在は50,000ドル台ミドルで取引されています。RSIとの間にダイバージェンス出続けているのでピークになった可能性が高いと思われますが、依然として底堅くまだ下げがコンファームする動きとはなっていません。一方、イーサリアムは強烈に買われ連日高値を更新しています。ビットコインに連れて急落後戻しています。7月から続騰中ですが、金曜日直近の今年5月の史上最高値(4384ドル)をトライしてきており、先週末は4,030ドルまで上昇して来ています。現在も3,900ドル台ミドルで取引されています。(イーサリアム÷ビットコイン)=0.05の比率が0.1くらいまで拡大するのではないかと市場では話題になっているようで、ビットコイン売りイーサリアム買いが続いていて一時0.082まで拡大してきましたが、直近では0.077へと急拡大しています。リップルも他仮想通貨同様4/14に高値1.9637ドルから55%の大暴落してダブルボトムを形成していますが、その後続騰して1.3ドル台まで上昇してきていましたが現在は1.3ドルを挟んで推移しています。

WTI原油価格はOPEC+の現状の減産幅拡大合意案を維持するとの報道で原油は売られましたが金曜日はドル安継続にもかかわらず反落しています。前日の69.99ドルから69.29ドルへと反落しました。先週水曜日に発表されたEIA(米国エネルギー情報局)の8/27ベースの原油と石油製品在庫については、原油は予想308.8万バレル減から716.9万バレル減と減少幅は予想を大きく越えました。また前週の297.9万バレル減よりも2.5倍増の減少幅となっています。ガソリンは予想163.3万バレル減に対し129.0万バレル増と予想よりも大きな在庫増となりました。また前週の224.2万バレル減よりも大幅に在庫増となった形です。暖房油などのその他石油製品については65.0万バレル減の予想に対し173.2万バレル減と予想と違って在庫減となりました。また前週の64.5万バレル増よりも大幅な在庫減となったことになります。また先週水曜日早朝に発表されたAPI(American Petroleum Institute、アメリカ石油協会)の8/27ベースの原油在庫は、市場の予測は283.3万バレルの減少でしたが実際は404.5万バレル減と予想よりも在庫の減少幅が大きく出ました。ただ前週(162.2万バレル減)よりは在庫減少幅が大きく拡大しています。金曜日の原油価格は1.3%の下落となりましたが、ガソリンは0.2%マイナス、暖房油価格も0.7%マイナスとなりました。一方、天然ガスは2018年12月以来の高さで取引されています。金曜日は1.5%プラスとなっています。

その他コモディティではCRBインデックスは2015年7月以来の高さで取引されていますが、金曜日は0.1%プラスで直近の高さをトライしそうです。昨年の4月から2.4倍にも値上がりしているトウモロコシは今年5月の高値から29%以上下落していますが、先週は安値を更新しています。金曜日は0.3%マイナスでした。2016年から2倍になっている小麦は、今年8月以来の高みから下落基調が続いていますが金曜日は0.1.3%プラスとなりました。大豆価格は昨年4月から2倍になっていますが、今年5月から反落中です。昨年の12月以来の安値まで下がってきていて安値を少しづつ切り下げています。金曜日は0.7%プラスでした。コーヒー豆は2019年5月から2.5倍もの上昇をしていましたが、7/26にピークを付けて以来20%ほど反落しています。再び強含んできています。ただし、金曜日は0.7%反落しています。ココアは1.7%プラスで直近の高値をトライ中です。昨年4月から2倍以上になっていた砂糖は金曜日は1.4%マイナスした。2017年2月以来の高値近辺から反落気味でしたが再び高値をトライ中です。
一方木材は昨年4月から6.5倍もの値上がりが今年の5月まで続いていましたが、その時の高値から73%もの下落後最近再び反発気味です。先週は木金と急反発しています。金曜日は10.9%プラスとなりました。鉄鉱石は中国からの輸入が減っていることで5月の高値から38%ほど下落していますが、昨年11月以来の安さをトライ中です。金曜日は1.0%プラスと反騰しています。また石炭は昨年8月から2.6倍に値上がりしていますが、金曜日は1.7%プラスでした。バッテリー用のリチウムは変わらず、コバルトは変わらず、ニッケルは直近の高値で安定していますが、金曜日は0.6%プラスでした。原材料価格の上昇はコストプッシュインフレの悪いインフレ材料につながる可能性がありますが、需要はどこからくるのか?中国での自然災害による農産物の不作と大雨によるダム決壊を防ぐための大放流で農地被害が急拡大している現況で今後も中国による食料輸入の急増は避けられないかもしれません。

 

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昨日のYOUTUBE動画は日経225とポンド円です。