クワイエット・ストーム①
仕事柄から国内外問わず
いろいろとサンプル盤をいただくことが多く
時に聴き切れないくらいの量のものが届くこともあります。
もちろんそれらには全て耳を通し
できれば繰り返して数回は聴こうと思うのですが
残念ながら1回流して聴いて
もしくは飛ばし聴きしてお終いということもあります。
それくらい、日々、色々な音楽が作られているわけで
それは一生かかっても全て聴くことのできない膨大な量です。
そんな中で最近
日々聴きたくなる1枚に出会いました。
Jimmy Abneyの『Return To Forever』です。
発売元はOsunladeが主宰するYoruba Recordsです。
と言うとディープ・ハウス系を想像するかもしれませんが
これは違います。
ジャケットに「Yoruba Soul Originals」と書いてある通り
夜のしじまが似合うメロウ&スムースなソウル・アルバム
昔風に言えばいわゆるクワイエット・ストームというやつです。
Jimmy Abneyは米ミシガン州の
グランド・ラピッズ出身のシンガー・ソングライターです。
このアルバムでは
ヴォーカル、キーボード、ドラム
プログラミング、シンセ、ベース
パーカッション、フェンダー・ローズ
(さらにフィンガー・スナップまでクレジット)
とほぼ全てを1人でやっています。
彼はKenny Lattimoreの1stアルバムでプロデュースをしたりしていて
結構キャリアは長い人です。
90年にUSのProfileから
アルバム『Euro-K』も発表してますが
基本的には裏方仕事の多い
あまりスポットが当てられてこなかった人です。
その彼が何故このタイミングでアルバムを?
しかもYorubaから?
という疑問がありますが
Osunladeとは以前から交流があり
レーベル・コンピに作品が収録されたこともありました。
まあ、Osunladeが
その才能に惚れこんだということなのでしょうが
彼が自信を持って自らのレーベルから送り出すだけあり
素晴らしいアルバムだと思います。
まず思い浮かべたのは
昨年Domuがプロデュースした
Pete Simpsonの『Look A Little Further』。
このアルバムも素晴らしかったですが
それに通じる男のメロウ・ソウルです。
『Look A Little Further』は
Leon Wareがプロデュースした
Marvin Gayeの『I Want You』の現代版
とライナーに書いたのですが
本作でもMarvinの「Come Go With Me」をカヴァーしてます。
(続く)
