idea 6 | 小川充オフィシャルブログ

idea 6

先週はidea 6週間でした。

idea 6とはイタリアのジャズ・バンドで

Gianni Basso (テナー・サックス)

Dino Piana (トロンボーン)という

イタリア・ジャズ界の長老2枚看板を擁する

超重量級セクステットです。


彼らはかの伝説のジャズ・コンボ

Basso=Valdambrini楽団が結成された50年代から活動をしており

今ではGianniが76歳

Dinoが77歳と

普通だったらとっくに引退しててもおかしくないお年なのです。


昨年も来日の話はあったのですが

Gianniの健康状態が優れなかったことで

ドタンバでキャンセルとなってしまいました。

ということで1年越しの夢が実現した来日公演だったのです。


今回は12/5にイタリア文化会館

12/7にクラブ・イクスピアリ

12/8にJZ Bratで公演が行われ

僕は12/5と12/7のステージを見に行きました。


idea 6に加え

最新アルバム『Steppin' Out』で歌っていた

女性シンガーのFrancesca Sortino

さらにプロデューサーのPaolo Scottiと

リミックスで色々と縁が深いGerardo FrisinaがDJで参加と

イタリア・ジャズ界の重要人物が勢揃いという豪華ツアー。


演奏は『Steppin' Out』からのナンバーを中心に

前作『Metropoli』からも「Minor Mood」

「New Born」といった代表作を演奏。

時間的には12/5の方が長く

ソロ・パートも長めでしたが

演奏自体は12/7の方が慣れてきたのか

よりまとまっていた感じがありました。


3管フロントが前面に立って飛ばすその爽快感

Dinoのトロンボーンの淀みない円やかさ

Gianniの老獪にして重量感溢れるテナーと

やはり生で観るのはレコードとは違った迫力があります。


他のメンバーは比較的若手だったのですが

それぞれきちんとソロもあり

メンバーそれぞれの見せ場もしっかり用意されてます。

GianniもDinoも

そんな若手をしっかり育成し

そうして若者と交わることにより

自分たちも絶えずフレッシュな環境に見を置く。

だから76、77歳になってもこうした素晴らしい演奏が出来るのでしょう。


またFrancescaも

「It Ain't Necessarily So」では

妖艶なブルース・ヴォーカルを披露し

公演の中でのハイライトでもありました。

公演の合間に色々とインタヴューもやったのですが

彼女は今後ソロ作も用意されているので

こちらも今から楽しみ。


さて今週も色々と

海外のミュージシャンの来日ラッシュです。

12/14、15にブルーノートでMario Biondi & The High Five Quintet

12/14にクラブ・イクスピアリでZeepがあります。

それぞれライナーを書いたりと思い入れもあるアーティストなので

是非足を運びたいなと思ってます。