遅ればせながら | 小川充オフィシャルブログ

遅ればせながら

ブログを読んで下さっている方から

CD出たのにブログにアップされてないよという御指摘をいただき

遅ればせながら告知させていただきます(笑)。


選曲・監修を務めたブルーノートのコンピです。



エッセンシャル・ブルー-モダン・ラグジュアリー-

ついでにESSENTIAL BLUE のHPも。


自分的には本を書き終えた時、

選曲をして、ライナーを書き終えた時点で

それらの仕事はある意味で完結しているので、

本にしてもCDにしても

実際にそれを店頭に見にいくことはまず無いのですが、

今回も当然見に行ってません(笑)。

ディスプレイとかどんな感じなのでしょうね~。


内容はと言えば、

もうジャズです(笑)。

でも、いわゆるスタンダード集ではありません。

今までのジャズ名盤集のようなコンピでは

あまり取り上げられていない曲が多いと思います。

でも、ブルーノートの本質(エッセンシャル)に

自分なりに迫ることが出来たのではないかな

と思っている次第です。


ブルーノートの本質

それは語れば語り尽くせないもので

今回は止めておきます(笑)。

この後、Club Asiaで行われる

瀧澤賢太郎君のリリパに行かなければならないので(笑)。

昨日も沖野さんのリリパがありと、

今週末は色々忙しかったりするのですよ(笑)。

で、その替わりに1つだけ

ブルーノートの本質を示唆してくれるようなお話を。


ブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンは、

ドイツで生まれ

ジャズの魅力の虜になり

レコードを集め始めます。

でも、その当時のドイツには

まだジャズのレコードが少なく

そこで自分でお金を貯めて

本場ニューヨークまで

レコード・ハンティングに出掛けるのです。

彼が20才そこそこの話です。


ドイツに戻ってもジャズへの情熱は捨て切れず

貿易関係の仕事をしていたのですが

何とか都合をつけて再度NYに渡ります。

ジャズ・クラブに出入りするようにもなり、

とある感動的なギグを目の当たりにしたライオンは

「この素晴らしい音楽を記録に残さなくては」と考え、

その2週間後になけなしのお金をはたいて録音を行うのです。

このレコードがブルーノート第1号だったのです。


その当時のライオン(30才)には

お金もなく

コネもなく

レコーディングの知識もなく

もちろん会社経営なんて考えは

これっぽっちもありませんでした。


言ってみればズブの素人です。

趣味の延長です。

でも、誰だって最初は素人です。

趣味だからこそ

私利私欲を捨てて

とことん追求出来るものもある訳です。

そして、ブルーノートは言うまでもなく

世界一のジャズ・レーベルとなりました。


自分は何の知識もないから

経験がないから

コネもないからと

やる前から諦めている人

いませんか?


当たり前です。

誰だって最初は何もないんです。

でも、多くのインディ・レーベルの創始者は

皆最初は素人でした。

ヴァージンのリチャード・ブランソンもそうです。


別にお金儲けの為に起業せよ

なんてことを言っているのではありません。

ただ、何かに対するひたむきな情熱があれば

とりあえずは何とかスタートは出来る。

必要なものはあとから揃えればいいじゃないか

ということです。


僕はブルーノートの原点

そして本質とは、
こんなアルフレド・ライオンの

ひたむきな情熱にあったのだと思っています。