【犬の慢性腸症の診断・治療の現状】
獣医師セミナーに参加した続きです



『ヒトのIBDと犬や猫のIBDは違う病態・違う病気であろう』


2016年に提唱されてから、犬の原因不明の慢性腸炎を

慢性腸症  Chronic Enteropathy(CE)

と言うようになりました



慢性腸症のパターンはさまざまで

⚫︎治療によって非常に上手くコントロール出来て、そのまま一生を終える子

⚫︎上手くコントロール出来ずに亡くなってしまう子

⚫︎最初は大丈夫なのに2〜3年経つとダメになって、色々な治療をしてもニッチもサッチもいかなくなってしまう子

治療反応も生存期間も実にさまざまです



遺伝的背景がある事も考えられ、
慢性腸症のメカニズムはまだまだわかっていない




治療トライアルは下から上へ、反応を見ていくしかない

今日は2つ目抗菌薬反応性腸症(ARE)



◉抗菌薬反応性腸症:ARE
Antibiotic-Responsive  Enteropathy


●慢性腸症の犬で、特定の抗菌薬によって寛解するもの


⚫︎欧米では大型犬(ジャーマンシェパードなど)に多い

国内では【抗菌薬反応性腸症】は余り多くはないが、中型犬以上に見られる
大型犬は常に考える必要がある


抗菌薬反応性腸症の診断基準

⚫︎抗菌薬の投与で症状が寛解

⚫︎抗菌薬を中止すると症状が再発

⚫︎再発後に抗菌薬を再投与すると再び寛解

⚫︎下痢を起こす原因が明らかに認められない



◉病態は不明

⚫︎腸内細菌叢の異常?

⚫︎腸内細菌に対する受容体の異常?

⚫︎粘膜におけるlgA欠損?

⚫︎タイロシン投与で特定の腸球菌・乳酸菌が増加

何らかの遺伝的背景が絡んでいるのではないかと考えられているが、よくわかっていない



◉長期的な抗菌薬投与

⚫︎タイロシン  
25mg/kg,PO,aBID,4wks
5mg/kg,SIDに減量

⚫︎メトロニダゾール
7.5-15mg/kg,PO,BID


一般的にはタイロシン・メトロニダゾール(販売名フラジール)を使うが、一般的な使い方からすると外れている

低容量で抗菌薬をずっと使い続ける事で耐性化が問題

しかし、これをやらないとコントロール出来ずやらざるを得ない



◉予後は要注意

抗菌薬でコントロールは出来るものの、中長期的には怖い病気である


ウィンは、ステロイド治療に入るまでの約1ヶ月は
抗菌薬や整腸剤で下痢は治まっていました


この頃は色々なフードを試していましたが
当時の先生からは、新奇タンパク質(今まで食べた事がないタンパク源)のフードも良いのではないかと勧められました


ヒルズ・ロイカナなど消化器サポート系、アレルギー系は色々試しましたが


ドクターズケア・アミノプロテクトケアえんどう豆がとてもウンチの調子も良いのです



でも、成分を見ると脂質16.5%

これは他の消化器フードよりも高脂質なのに
何故だろう?と思ったら


チキンフレーバーは少々使っているものの
植物性油脂がほとんどでの脂質16.5%なのではないか?


それを証明するかのように
このフードはウィンの食い付きが非常に悪く
残す事の方が多かったです


えんどう豆フードは、何でも食べる食欲大魔王のチャンスが食べていました😥

長期大量ステロイド治療で衰弱してしまうまでは、お腹の調子さえ良ければ

ウィンも食いしん坊だったので、何でも食べたがっていましたが


様子を観察しながらだったので食べる物を限定していて、下痢の症状がなくても次第に痩せてしまいました


この植物性油脂のフードを試した事と
手作り食で動物性脂質を増やしても下痢にならなかった事を考えると


ウィンはフードに含まれている油脂(特に動物性)に反応しているのではないか?


結局、慢性腸症ではなく悪性リンパ腫になってしまったので

その後の食事制限は一切無くなり、はっきりとした原因はわからないままですが

飼い主としては、フードの油…が原因の1つだったのではないかと思っています











にほんブログ村 犬ブログ 犬 闘病生活へ