売上増と利益はリンクしない | 社長歴36年 元ベンチャー企業社長の言葉

社長歴36年 元ベンチャー企業社長の言葉

経営歴36年。波乱万丈、成功と裏切り、でも人生は素晴らしい

11月の売上も予想以上で喜びたいのですが、16年も会社経営していると


売上増と利益がリンクしない怖さは、過去沢山味わっているので正直数字が


確定するまではビクビクもんです。



売上増 = 支払増 + 経費増  = 赤字



なんて事は、実は繁忙期ほど起こりえることなんですね。


かえって売上が前月と同じであるほうが実は安心です。こんな事社員が


読むと守りに入ってもらっても困るのですが、経営とは実に深い深い難しい


仕事です。特に当社のように3本の柱のビジネスを持っていると、収益率も


違えばキャッシュフローも違いますので、本当にシュミレーション力が問われる


経営です。



売上UP=利益UP



なんてビジネスは、そうそうなくて売上が増えれば先出し資金も必要になります


し投資も必要になり収益上の利益とキャッシュはリンクしません。特に人材系は


人を雇えば週払い資金も増えますし、車が必要になれば購入しなければなりま


せん。また、食材が売れれば多少なりとも在庫も増やさなければなりません。


飲食のような現金商売でなく売掛商売ですので、動いてからお金が入るまでは


最短で40日、最長では90日間お金が入ってきません。これが大手上場企業の


メーカーの仕事だと、長いところだと180日間お金が入らないそうです。大手ほど


入金サイクルが長いのは、それだけ資金を寝かして投資に回しているのでしょうね。


その間は、こちらサイドで資金を用意して家賃から給与から経費全部を負担する


のは、冷静に考えると現金商売と違い売掛商売は、本当にお金が必要なビジネス


です。この辺のキャッシュフローの感覚を、社員全体が共有して物事の交渉や


営業上でも生かしてもらえると、社長は楽になるのですが、会社のお金は個人の


懐が痛まないので、どこの企業もお金に関する価値観の重要度を教え込むのは


苦労しています。



入金は早く、支払は遅く、の経営をしていけばお金に困る事はないので、現金商売


をしている業種ほど赤字でも潰れない会社が多いのも現実です。世の中の倒産で


実に多いのは黒字倒産です。利益は出るがキャッシュがない。これが世の中の現実


なんですね。金融機関が応援したくても国の縛り、審査の縛り、景気低迷など守る


事が中心で企業へ貸し出しができないのもリスクへのチャレンジをしない今の日本


の現状からも招いていると思いますが、2:8:2の法則で2割の優良企業へはジャブ


ジャブ貸し出し、8割のうちその中の半分の企業へは気持ち程度応援し、残りの3割


ぐらいは融資していないのが、今の金融の現状でないでしょうか。4年前ほどは、


すべての企業にジャブジャブと貸し出ししていたのですがね(笑)



当社も12月は今期最高の売上と利益を出すと思いますが、幹部とも協議して来年


1月からの方針も決めています。今年の後半は攻めの営業を展開してきましたが、


年明けの1月からは、業種別に力の配分を変えるつもりです。かなり力を入れてきた


ターゲットも思い切って力の入れ具合を大幅に下げます。選択と集中もありますが、


新しい分野へのチャレンジ含め投資先のターゲットも変えていきますが、人の採用


についても根本的に変えます。ある部門はスピードは落ちるかもしれませんが、新しい


雇用スタイルで人材採用していく予定です。1月から始めるつもりです。


そして、M&Aも数年ぶりに仕掛けていこうかと思ってます。ターゲットも絞っていきま


すが、資金力も大幅に強化して攻めの体制は崩さず新しいステージに登れればなと


考えていますが、先に書いた通り売上増=利益増にならないビジネスの難しさを社員


全体に浸透させPL経営でなくBS経営に、2012年から取り組んでいきたいと思います。



もう一度書きますが、売上増が急激な時ほど支払増の怖さを注意が必要です。


社員の皆さんよーーく自覚して数字チェックしてくださいね。


利益とキャッシュフローが、一番大事な事を。