以前、HandBrakeを使ってPS3&PSP用動画を作成 解説という記事を出したのですが、どうもあの時のセッティングだと動きの速い映像で(特にPS3やMacで再生した際に)ギザギザとノイズが出やすく、結果、非常に見辛いmp4動画が出来上がってしまいました。今更ながら気が付きました。お恥ずかしい限りです。

なので、その反省をふまえた上で今回はiPhoneでもPSPでもPS3でも共用できてしまう、なるべく高画質なmp4動画を作っていきます。あくまで個人的に良いと思ったセッティングなので、他にも良いセッティング等がありましたらコメントお待ちしております。

では解説いきます。


1.まずはHandBrakeをダウンロードしてきます。

Mac OS X TigerまでのOS、もしくはPPCをお使いの方は32bit版を、Mac OS X Leopard以降(Intel Mac)をお使いの方は64bit版をダウンロード。


2.ディスクイメージがマウントされますので、中にあるHandBrakeをアプリケーションフォルダにDrag & Drop。

$MacやらiPhoneブログ-HandBrake


3.HandBrakeを起動させ、変換したいDVDを選択。

コピープロテクトのかかったDVDに関してはうまく変換できませんのでご注意ください。


4.今回は『High Profile』というPresetを元に作っていきますので、Presetsの中から『High Profile』を選択。


5.Titleから変換したいものを選びます。

上部メニューにあるPreview WindowでTitle内の動画を確認出来ます。アングルやChapterも選べますので、あらかじめDVD Player等で確認しておきます。

$MacやらiPhoneブログ-HandBrake Setting


6.上部メニューよりPicture Settingsをクリックし、DVDでの最大サイズ720x480に変更します。

まず、AnamorphicをNoneにし、Keep Aspect Ratioのチェックを外します。そしてWidthを720、Heightを480に設定。

$MacやらiPhoneブログ-Picture Settings


7.Output Settings以下、Advancedタブ内のCurrent x264 Advanced Option Stringに映像のアスペクト比が16:9のものには「:level=30:sar=40/33」、4:3のものには「:level=30:sar=10/11」と追記します。

そして、ここが肝心なんですが、PSPでの再生も視野に入れている方は必ず「8×8 DCT」のチェックを外してください。ここのチェックを入れてるだけで画質はより滑らかになるのですが、PSPでは非対応のファイルになってしまいます。

$MacやらiPhoneブログ-Advancedタブ

iPhoneとPS3ではこの「8×8 DCT」にチェックを入れていても再生可能で、より高画質になります。


8.Chaptersタブ内のCreate chapter markersのチェックは希望に応じて入れます。

PS3 & PSP
→ Chapterを作ってもその通りに早送り、巻き戻しできません。

Mac & iPhone
→ Chapterを作り、Chapterごとにタイトルを付けておくと分かりやすくて良いと思います。音楽のライブDVDを変換する時は曲目が分かって良いですよね。

$MacやらiPhoneブログ-Chapters


9.字幕や音声を設定します。(省略可) 主に洋画などのDVDの変換の時に使います。

Audioタブで音声の変更ができます。副音声の追加などもここで出来ます。

$MacやらiPhoneブログ-Audioタブ

Subtitlesタブで字幕の追加ができます。

$MacやらiPhoneブログ-Subtitlesタブ


10.Destinationのところで動画の保存場所を指定します。

動画のファイル名もここで変更できます。


11.ここまで出来たら上部メニューのStartをクリック。

Macのスペックにもよりますが、変換するDVDの再生時間の1.5~2倍くらい時間がかかってしまいますので、気長に待ちましょう。


12.下の画像が出てきたら変換完了です。

$MacやらiPhoneブログ-encode is done!




無事にmp4動画が完成しましたでしょうか。あとはそれぞれの指定のフォルダに入れれば再生できるはずです。以下参考までにそれぞれの指定フォルダを紹介しておきます。

PSP & PS3 (外付けHDD)
→ ルートディレクトリ/VIDEO/に追加

iPhone
→ Music/iTunes/iTunes Media/Moviesに追加後、iTunesを立ち上げメニューから<ファイル> → <ライブラリに追加>で先ほど作成したファイル選びます。iTunesのライブラリのムービー内に作成した動画が追加されているはずなので、題名などを編集して同期すれば完了。


今回の方法で作っておけば、あらゆる場所にmp4動画が持ち出せるので、非常に便利です。動画サイズもそれなりに大きくなってしまいますが、現在は大容量の外付けHDD、Memory Stickも発売されていますので、それほどネックにはならないとは思います。画質もオリジナルに比べたら劣るとは思いますが、妥協できるラインだと思います。

HandBrakeを利用して動画ライフをさらに充実させていきましょう。