昨夜7時から息子の小学校で、卒業生による劇があった。
毎年あり、娘の時はクラスメイト14人によるジャングルブック、今年は息子のクラスが32人いるためスケール大きめの劇になり、1941年第一次世界対戦の最中のクリスマス当日、ドイツ軍の若者兵隊らと、イギリス軍の若者兵隊により停戦が実施され、その日だけは敵味方関係なくサッカーをしてクリスマスを楽しみ、互いに明日から再び殺しあわねばならない事を1日だけ忘れて最後は握手をして互いの陣地に戻り、翌日から望まぬ殺しあいを再開せねばならなかった若者たちの実話を劇にした。

ウクライナは子供病院が爆撃を受けたばかりである。
ガザ地区のことなど学習した今年の卒業生であるから、先生はこれを選んだのかもしれない。
兵隊の役の男子が着た衣装は実際にアーミーから借りた。
近くに基地があり、そこには陸軍の活動に興味のある子供達が所属し活動している。
その子供達から借りた。

ちなみに海軍にいた義兄も、幼少時代から空母や潜水艦に興味が強かった為に小学生の頃から子供海軍に所属、16歳になるのを待って入隊し、核爆弾搭載潜水艦のエンジニアチーフとして16年働いた。
こうして子供の頃から興味をもって貰い、数多くの入隊希望者を確保するためでもある。

夜、ベッドに入った息子が「僕、空軍のエンジニアか戦闘機をデザインする人になりたい」と言った。
息子は私が昔トップガンの映画を見てトップガンになりたいと父に言ったら、「アホかお前無理やで。アメリカ人ちゃうもん」と言われ、アメリカ人しかトップガンに入られへんと知り、夢が音を立てて崩れた話を知っている。
私は息子に「そうか、ほな頑張って勉強せなあかんな」と言った。

義母が息子を16歳で海軍に送り出す時、心情は複雑であったと話したことがある。
どの親だってそうだと言った。
願わくば厳しい訓練に耐えれず帰って来たら…と思ったが、研修期間を終了すれば数ヶ月どこの国にどんな任務で行っているのかさえわからない。
帰宅しても聞くことも話すことも許されない。
ロシアの潜水艦を追跡しているのだろうと予測しているだけだったが、未だ守秘義務があるため実際に義兄がどんな任務だったのかは誰も知らない。

深い劇だった。
幸い先生の一人が、昔オペラ座で衣装と脇役メイクをしていた人であるから、劇とはいえ衣装とメイクはかなりハイレベルでリアルに仕上げられている。
あと1週間ちょっとでお世話になった小学校ともサヨナラである。
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