娘の幼稚園からの同級生の女の子がいる。
私は問題女子として記事に書いてきたから、長らく読まれている方はご存知かと思う。
窃盗癖、虚言癖…まあ常に校長室に呼ばれ、あれほどクラスメイトの女子のお母さんから嫌われ警戒されている子供がいるのかと驚くばかりの女子児童である。

しかしながら、校長室に呼ばれても、女子児童の親が全く気にしないから改善されない。
母親は学校責任者、父親は大手店舗のマネージャーである。
女子児童の素行の問題は、親の我が子に対する無関心が原因であることは3歳から皆誰もが知っていた。
が、外野は何が出来るでもなく今に至る。

私は娘が問題女子と同じクラスにいる為、常に警戒しながら様子を探ることにしている。
これは毎日の日課で、そのためにケーキを焼いていると言っても過言ではない。
おやつの時間と称して、今日の出来事をゆっくり娘に聞けるからである。
たいてい何かある。
私が知っておける範囲で把握しておけば、何かと判断しやすい。

問題女子には色々問題があった。
それは彼女が悪いわけではないのも多い。
雨の日の遠足で、誰もがレインコートを親に持たせてもらった日、彼女だけはカーディガンを着せられてきた。理由は「買ってもらえない」である。
牧場に行く日、長靴持参だったが「持っていない」からスニーカーできた。
両親はベンツ、VOLVO、BMW、ワーゲンの新車を常に4台所有している高級住宅地に住む家庭である。
買えないわけはない。
遠足時に弁当を持たせず、子供らが自分の弁当を分けてやった事など1度ではない。
そんな事もあり、彼女のせいでは無い環境にあるがゆえ、窃盗癖や虚言癖が幼稚園から出始めた。

娘のハイスクールでは毎週調理実習があり、材料は炒める油から全て家から持参せねばならない。
先日の調理実習の日、問題女子は作ったものを学校の門を出るや否や捨てた。
ヒヨコ豆400g分のまあまあの量の食べ物をである。
娘は「何故そんな事を?」と聞いた。
お母さんに味見してもらいたい娘からしてみれば、かなりショックな行動だったらしい。
彼女は「私が調理実習をして何か作って家に帰る日は、私には晩御飯が無いから」だと言った。
毎週木曜日、彼女の家では冷凍ピザが夕飯となる。
ちなみに金曜日は「フィッシュフィンガー」と言って、冷凍の魚フライが決まっている。
彼女の家では(というより、たまに出会うイギリス家庭では、月曜日がベイクドポテト、火曜日がスパゲティに瓶詰めトマトソースをかけたもの、水曜日は…とメニューが固定して決まっている家庭がある)

しかし作った物だけではお腹が満たされない。
また母親は学校で作った物は娘が一人で全て作った物であれ試食することを拒む。
これはかなり本人には辛い事のようで、どうせ私の作ったものなど興味もないし、持ち帰れば夕飯にありつけないからと、以来、お菓子以外の内容は捨てていると娘と同級生や同級生のお母さんに話した。
娘は「しかし持ち帰らなかったら、何てお母さんに説明するの?」と聞いた。
「盗まれた」と説明していると言った。
「ポーランドからの移民の生徒が学校には多いから、盗む生徒が多いと言っている」と笑った。

ここが問題女子の怖い部分である。
移民の生徒のせいにする作り話を平気で母親や友達、大人に出来てしまい、それが本当か?と問いただされると涙ながらに「本当よ!私が嘘など!」と訴える。
私が警戒しているのは、こういうところである。

娘と同級生は「作った物を一口も食べずに全て捨ててしまうなんて、うちのお母さんにバレたら髪の毛ボウズにされるわ絶対…」と言ったらしい。
しかし彼女は「あんた達はラッキー、あんなお母さんをも持てた事が本当にラッキーなのよ」と言ったそう。

本人がこうなりたくてなったんじゃない。
環境がそうさせてしまった。
それを同級生のお母さん達は知っていて、彼女のお母さんだけが知らない。
娘や同級生が虚言癖でも付き合う理由、そこは私も理解し難いところがある。
が、この問題女子を時々送り迎えしてやる私のママ友達は「多分、子供達は信じていないで付き合う術を身につけている感じがする」と言った。
今後も警戒要である。
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