金曜日は娘がハイスクールの食堂で買って食べたので、何を食べたのか聞くと、チキンのトマト煮込みだと答えた。
「野菜は?」と私が聞くと、「付いてなかった」と答えた。
私は「配膳のおばちゃんに野菜お願いしますて言わな」と言うと、「後ろに人が並んでたし、茹でた人参やグリンピースらしきものにはアルミホイルが被せられてて、おばちゃんの時間を取るんが申し訳ないと思って言えなかった」と言った。
私は「野菜いるか聞かれへんかったん?」と聞いた。
娘は「そんなん誰も食べへんよ~。だから聞きもしないんやと思う」と言った。
私は娘に次回から臆せず野菜を入れてくれと言え!!と言い、娘は「頑張ります」と言った。

どなかもコメントで書いてたが、自分が食べたいものだけをオーダー出来る方式は、かなり食べる物が偏るのでアカンと思う一方で、娘から聞くと「皆、自分で頼んどいて、信じられへんくらい捨てる」と聞くと、捨てると分かっていて無理に皿に乗せる方が、よほど無駄であると分かっているからこそ、滅多にオーダーの無い付け合せ野菜は、ホイルをかぶせたまま児童に見せもしないという結果になっているのだと思う。

娘の小学校からのクラスメイトで、ハイスクールでもクラスメイトの女の子がいるが、その子は茹でただけのパスタが好きで、食堂ではパスタを頼み、ソース無しで食べる。

去年、うちの娘の誕生日パーティーに来た際、私はチキンとブロッコリーの多種のチーズを入れたマカロニグラタンを作った。
茹でたパスタしか食べないと聞いていたから心配していたが、それは食べた。
「無理しなくて良いよ」と私が言うと、その子は「私が茹でたパスタしか食べないのは、何処に行ってもボロネーゼソースか、味の無いマカロニチーズしか無いから。イタリアンレストランでも学校でも、それしか無いから他のパスタを知らなかった」と言った。

その時、これはお母さんが‥というよりも、イギリスの田舎の食文化が、他国の食文化を根付かせなかった結果もあるように思った。
20年ほどイギリスの湖水地方のいくつかのレストランのキッチンで働いていた日本人のお友達と、「ラザニアとボロネーゼパスタしかイギリスのメニューには無いのか?」という話題になった際、お友達は「結局それしかオーダー入らんねん、ほんまに。他のをメニューにくわえても、ほとんどオーダーが入らん。材料も無駄になるし
。だから何処行ってもラザニアとボロネーゼ、あってカルボナーラかな‥生クリームバシャバシャのやつやけど」と言った。
需要が無いからメニューが広がらない。
不思議な位、新しい食べ物が馴染まない。
同じ島国なのに、日本と真逆だなと思った。
美味しさに気付いた人だけが追求し、飲食店は無難で行くしかないのかも知れない。

そう納得すると、給食のジャンクフードだって栄養など無くて良いし、腹を満たすのが食なんだという、生きる為の付属であってメインではないとしてしまえば、料理はストレスにもならず、時間を割く必要などないとしてしまえる。
きっと自分もそう考える事が出来るなら、もっと自分の時間が持てるだろうなと思うが、性格的に出来ないから仕方ない。
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